Claude Code /ultraplan完全ガイド|ターミナルを解放するクラウド設計モード

Claude Code /ultraplan完全ガイド|ターミナルを解放するクラウド設計モード

齊藤一樹
この記事を書いた人 齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

Claude Codeの/ultraplanは、2026年4月にリサーチプレビューとして公開された新機能です。複雑な開発タスクの「設計フェーズ」をクラウドに移し、ブラウザ上でインラインコメント・修正指示を繰り返しながら計画を練り上げ、完成したらターミナルに戻すかそのままクラウドで実行するかを選べる仕組みです。ローカルのplan modeが「ターミナル内で設計から実行」を一気通貫で行うのに対し、ultraplanは「設計と実行を分離」し、設計をクラウド上のOpus 4.6に30分間任せることで、ターミナルを占有せず他の作業を続けられるのが最大の違いです。

本記事では、ultraplanの仕組み・使い方・3つの起動方法・レビュー画面の操作・実行オプション・ローカルplan modeとの違い・注意点まで、公式ドキュメントと実際のユーザー検証レポートに基づいて徹底解説します。

/ultraplanとは何か? ローカルplan modeとの根本的な違い

Claude Codeには従来からShift+Tabで起動できるローカルplan mode(設計モード)があります。ローカルplan modeはターミナル内でコードベースを分析し、実装計画を立て、承認後にそのまま実行に移るワークフローです。シンプルで高速ですが、設計中はターミナルが占有され、レビューもターミナルのテキスト出力を読むしかありません。

ultraplanは、この設計フェーズだけをAnthropicのCloud Container Runtime(CCR)に移行する機能です。CCR上ではOpus 4.6が最大30分間の専用コンピュートタイムを使い、リポジトリのスナップショットを分析しながら詳細な実装計画を作成します。その間、ローカルターミナルは完全にフリーな状態で、他のコーディング作業やテスト実行を続けられます。

ローカルplan mode vs ultraplan 比較

比較項目 ローカルplan mode ultraplan
実行環境 ローカルターミナル Anthropic Cloud(CCR)
使用モデル セッションのモデル Opus 4.6(専用)
最大設計時間 コンテキストウィンドウに依存 最大30分間
ターミナル占有 設計中はロック フリー(他の作業可能)
レビュー方法 ターミナル上のテキスト ブラウザUIでインラインコメント・絵文字リアクション
実行場所の選択 ローカルのみ クラウド実行 or ローカルにテレポート
速度(実測報告) 基準 約2倍高速(複数レポート)

重要な違いは「設計の質」よりも「ワークフローの改善」にあります。DEV Communityのエンジニアリング分析では、ultraplanはローカルplan modeと比較して一貫して「よりスマート」というわけではなく、タスクによっては同等の品質だが、レビュー体験・マルチタスク性・フィードバックの精度で明確に優れていると報告されています。

/ultraplanの3つの起動方法

ultraplanは以下の3つの方法で起動できます。

方法1:/ultraplanコマンド

最も直接的な方法です。Claude Codeのターミナルで/ultraplanの後にタスクの説明を入力します。

/ultraplan migrate the auth service from sessions to JWTs

確認ダイアログが表示され、承認するとクラウドセッションが起動します。

方法2:プロンプト内にキーワード

通常のプロンプトの中に「ultraplan」という単語を含めるだけで起動できます。タスクを会話的に説明したいときに便利です。

I need an ultraplan for refactoring the payment module to support multi-currency

方法3:ローカル設計からのアップグレード

最もスムーズな方法です。ローカルplan modeで設計が完了した後の承認ダイアログで「No, refine with Ultraplan on Claude Code on the web」を選択すると、ローカルで作った設計をクラウドに送り、さらに精緻化できます。ローカルの設計がコンテキストとして引き継がれるため、ゼロから始めるよりも高品質な計画が得られます。

ultraplan起動後のステータスとモニタリング

ultraplanが起動すると、ターミナルのプロンプトにステータスインジケーターが表示されます。3秒ごとにポーリングで状態が更新されます。

ステータス表示 意味
◇ ultraplan Claudeがコードベースを調査し、設計を作成中
◇ ultraplan needs your input Claudeに確認事項あり。ブラウザで回答が必要
◆ ultraplan ready 設計完了。ブラウザでレビュー可能

/tasksコマンドでultraplanのエントリを選択すると、セッションリンク・エージェントの活動状況・「Stop ultraplan」アクションを含む詳細ビューを確認できます。停止するとクラウドセッションがアーカイブされ、ターミナルには何も保存されません。

ブラウザでの設計レビュー:インラインコメントと修正指示

ステータスが◆ ultraplan readyに変わったら、セッションリンクを開いてclaude.ai上で設計をレビューします。レビュー画面には以下の機能があります。

インラインコメント:設計の任意の箇所をハイライトして、具体的な修正指示やフィードバックを書き込めます。「全体への返信」ではなく「この部分について」というピンポイントの指摘が可能です。

絵文字リアクション:セクション単位で承認や懸念をリアクションで表明できます。コメントを書くほどではないが、「この部分はOK」「ここは気になる」を素早く伝えるのに便利です。

アウトラインサイドバー:設計の各セクション間をジャンプで移動でき、大規模な実装計画でも全体像を把握しやすくなっています。

Claudeはコメントに対応して設計を修正し、更新版を提示します。このイテレーションは何度でも繰り返せます。ターミナルのテキスト出力を読み返すよりも、はるかに効率的なレビュー体験です。

実行オプション:クラウド実行 vs ローカルテレポート

設計に満足したら、ブラウザ上で実行方法を選択します。

オプション1:クラウドで実行

「Approve Claude’s plan and start coding」を選ぶと、同じClaude Code on the webセッション内でそのまま実装を開始します。ターミナルには確認メッセージが表示され、ステータスインジケーターがクリアされます。実装が完了したら、差分をレビューしてWeb画面からプルリクエストを作成できます。チームでのコードレビューフローに直接つながるため、CI/CDとの統合がスムーズです。

オプション2:ターミナルに戻す(テレポート)

「Approve plan and teleport back to terminal」を選ぶと、設計をローカル環境に「テレポート」して実行します。このオプションはCLIから起動し、ターミナルがまだポーリング中の場合にのみ表示されます。Webセッションはアーカイブされ、並行して動作し続けることはありません。

ターミナルには「Ultraplan approved」というダイアログが表示され、3つの選択肢があります。

Implement here:現在の会話に設計を注入し、中断したところから続行

Start new session:現在の会話をクリアし、設計のみをコンテキストとして新しいセッションを開始

Cancel:設計をファイルに保存して実行しない。Claudeがファイルパスを表示するので後で戻れる

「Start new session」を選択した場合、以前の会話に戻るためのclaude --resumeコマンドがセッション冒頭に表示されます。

ultraplanの内部構造:3つのバリアント

2026年3月31日にClaude Codeのソースコードがnpmパッケージングエラーにより流出した事件で、ultraplanの内部システムプロンプトが明らかになりました。それによると、ultraplanは単一のシステムではなく、A/Bテストで割り当てられる少なくとも3つのバリアントで構成されています。

バリアント名 特徴
Simple Plan サブエージェントなし。Glob・Grep・Readでコードベースを探索し、通常のplan modeと同等の軽量プランニング
Visual Plan Simple Planに加え、構造変更にMermaidまたはASCII図を含む。依存関係の順序・データフロー・変更の全体像を可視化
Deep Plan サブエージェントを使用した多層的分析。リスク評価・アーキテクチャレビュー・ブラストラディウス分析を含む

ユーザーが意図的にバリアントを選択する方法は公式には提供されていません。Anthropicがフィードバックとデータに基づいて最適なプランニング戦略をテスト・改善するためのインフラとして機能しています。

利用条件と注意点

必要な環境

ultraplanを使用するには以下が必要です。Claude Code v2.1.91以降。Claude Code on the webアカウント(Pro、Max、Team、またはEnterprise)。GitHubリポジトリとの接続。Amazon Bedrock・Google Cloud Vertex AI・Microsoft Foundry経由では利用できません。

Remote Controlとの排他制御

ultraplanとRemote Controlは同時に使用できません。どちらもclaude.ai/codeインターフェースを使用するため、ultraplanを起動するとアクティブなRemote Controlセッションが切断されます。

スナップショットの制約

ultraplan起動時にリポジトリのスナップショットが作成され、クラウドセッションはそのスナップショットに基づいて分析を行います。ultraplan起動後にローカルで行った変更はクラウドセッションには反映されません。あるユーザーのレポートでは、ultraplan実行中にローカルでスキーマを変更した結果、古いスキーマに基づいた設計が生成された事例が報告されています。

リサーチプレビューの位置づけ

ultraplanは現在リサーチプレビューであり、ユーザーフィードバックに基づいて動作や機能が変更される可能性があります。チーム利用を検討する場合は、この点を考慮に入れてください。

ultraplanが特に有効なユースケース

ultraplanの真価が発揮されるのは、以下のような「設計を間違えると後続すべてに影響が波及する」タイプのタスクです。

大規模リファクタリング:47のルート定義を持つモノレポでtRPC v10からv11に移行するケースでは、依存関係チェーンのマッピング・後方互換型エクスポートの設計・テスト戦略まで含む包括的な計画が生成されたと報告されています。

サービス移行:セッションベースの認証からJWTへの移行のように、複数のサービスにまたがる変更の影響範囲(ブラストラディウス)を事前に分析する用途に適しています。

セキュリティ監査:OWASPベースの全面監査で最も長いセッションでも約8分で完了したという報告があります。

マルチコンポーネント機能追加:AI開発で頻発する「3から4ファイル目で変数名の一貫性が崩れる」「元の目的が途中で放棄される」といったドリフト問題を、事前の構造化された計画で防げます。

逆に、単一ファイルの小規模な変更や、すぐに結果が見たい簡単なタスクには、従来のローカルplan modeのほうが適しています。

よくある質問

ultraplanは無料で使えますか

Claude Code on the webアカウント(Pro、Max、Team、Enterprise)が必要です。ultraplan自体に追加料金はかかりませんが、対応プランへの加入が前提です。

ultraplanとローカルplan modeはどちらが賢いですか

複数のユーザー検証レポートによると、設計の「賢さ」自体はタスクによってはほぼ同等です。ultraplanの主な価値は、レビュー体験の向上・ターミナルの解放・実行場所の柔軟性にあります。ただし、マイグレーション系タスクではブラストラディウス分析やリスク評価で優位性が見られたとの報告もあります。

ultraplan中にローカルでコードを変更するとどうなりますか

ultraplanはリポジトリのスナップショットに基づいて設計を行うため、ultraplan起動後のローカル変更は設計に反映されません。ultraplan実行中にコードを変更する場合は、設計への影響がないファイルに限定するのが安全です。

/planと/ultraplanはどう使い分けるべきですか

単一ファイルの修正や小規模な変更にはローカルplan modeを使い、複数ファイル・複数サービスにまたがる複雑なタスクにはultraplanを使うのが基本です。また、ローカルplan modeで作った設計を「No, refine with Ultraplan」でクラウドにアップグレードする方法が、最もスムーズなワークフローです。

ultraplanはどのプログラミング言語に対応していますか

Claude Codeが対応するすべての言語・フレームワークで利用可能です。言語固有の制限はありません。

まとめ

Claude Codeの/ultraplanは「設計と実行の分離」という概念をAIコーディングツールに持ち込んだ機能です。ターミナルを占有せずにOpus 4.6による30分間のディープ設計をクラウドで行い、ブラウザの直感的なUIでレビュー・修正を重ね、クラウド実行かローカルテレポートかを選べる柔軟性があります。リサーチプレビュー段階ではありますが、大規模リファクタリング・サービス移行・セキュリティ監査など「設計の精度が成否を分ける」タスクで、AIアシスタントの実用性を大きく引き上げる可能性を持っています。

関連記事

Claude Codeの使い方

Claude Codeの自動モード

Claude Code /loop定期実行

Claude Code Hooks

非エンジニアのためのClaude Code

Claude導入・AI活用のご相談

株式会社仁頼は、Claude Code・Claude APIの導入支援から業務効率化まで、企業のAI活用を包括的にサポートします。

Claude導入・AI活用について相談する →

この記事を書いた人
齊藤一樹
齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

株式会社仁頼 代表取締役。横浜市在住。 2018年からデジタルマーケティング業界に携わり、Google広告・SEO・コンテンツマーケティングを中心に8年以上の実務経験を持つ。これまでに制作した記事は9,000本以上、70名を超える専門ライターとのチーム体制で、幅広い業界のWebマーケティングを支援してきた。 2022年9月に株式会社仁頼を設立。「受けた御恩を忘れず、信頼を得られるよう迅速かつ最適な対応をする」という信念のもと、SEO・広告運用・サイト制作などのマーケティング支援を行っている。 近年は、ChatGPTやPerplexityなどのAI検索でサイトが引用される「GEO(生成エンジン最適化)」の分野にいち早く注力。自社サービス「GEO Hack」を通じて、AI時代の新しい集客手法を企業に提供している。 「難しいことをわかりやすく、小さな会社にも大きな成果を」をモットーに、日々クライアントと伴走中。

← 中小企業のホームページ集客7つの方法——公開しただけでは誰も来ない理由と今日から始める3ステップClaude Advisor Strategyとは?Opus顧問でAPI費用を12%削減する方法 →

お気軽にお問い合わせください

デジタルマーケティングに関するお悩み、お気軽にお聞かせください。
仁義と信頼をもって、最適なご提案をいたします。

※ オンライン対応可。横浜・東京エリアは対面打ち合わせも可能です。

バナー