Googleが検索結果のリンクをgoto経由に変更|順位計測ツールが測れなくなる理由と、GSCで裏を取る方法

Googleが検索結果のリンクをgoto経由に変更|順位計測ツールが測れなくなる理由と、GSCで裏を取る方法

齊藤一樹
この記事を書いた人 齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

結論

Googleは2026年8月26日、検索結果のリンクを google.com/goto 経由に置き換える変更の本格展開を認めました。あなたのサイトの順位が下がる変更ではありません。影響を受けるのは外部の順位計測ツールです。来週以降、順位ツールの数値が欠けたり急変したりする可能性がありますが、Search Consoleは影響を受けません。ツールとGSCの数字が食い違ったら、GSCを信じてください。

2026年8月26日、Googleが検索結果の仕様を変更したことを公式に認めました。検索結果に並ぶリンクが、これまでのように遷移先のURLを直接指すのではなく、いったんGoogleのURL(google.com/goto)を経由する形に変わっています。

この変更は、SEO担当者にとって理解しづらい部類のニュースです。順位が変わるわけでもなく、サイトを直す必要もありません。それでも押さえておくべき理由があります。来週以降、順位計測ツールの数字がおかしくなる可能性があり、その原因を取り違えると誤った意思決定をしてしまうからです。

本記事では、①何が変わったのか ②なぜツールが困るのか ③自社に実害はあるのか ④どう判断すればよいのか、を順に整理します。

何が変わったのか

検索結果のリンク先URLが、次のように置き換わりました。

時期 リンク先のURL
これまで https://example.com/page/
遷移先がそのまま書かれている
今回から google.com/goto?url=[暗号化された文字列]
遷移先が読み取れない

クリックすればGoogleのサーバーが転送してくれるので、検索する人にとっては何も変わりません。同じページにたどり着きます。唯一の違いは、リンクにマウスを乗せてもブラウザ下部に遷移先のURLが表示されなくなったことくらいです。

たとえるなら「住所」が「整理番号」に変わった

これまでの検索結果は、お店の住所が並んだ一覧表のようなものでした。1ページ分をコピーすれば、10件の住所がまとめて手に入ります。

今回からは、住所の代わりに整理番号が書かれるようになりました。番号を見てもどこの店か分かりません。Googleの窓口に番号を渡して、初めて「これは○○社のページです」と教えてもらえます。

この整理番号にあたる文字列は独自の方式で暗号化されており、外部から解読することはできません。遷移先を知る方法は、リンクを1本ずつ実際にたどることだけです。

なぜ順位計測ツールが困るのか

順位計測ツールは、検索結果のページを取得して「何番目にどのサイトがあるか」を読み取る仕組みで動いています。

これまでは1ページ分を1回取得すれば、そこに並ぶ全URLを一度に把握できました。今回の変更で、その1回では中身が分からなくなります。整理番号を1つずつ窓口に持っていく必要が出てきました。

1つの検索結果ページには、通常の検索結果に加えて広告・関連リンク・強調スニペットなど、数百のリンクが含まれます。SEO業界では「5ページ分の順位を取得するのに500〜1,000回のアクセスが必要になる」という試算も出ています(コミュニティでの推計値であり、公式な数値ではありません)。

順位計測ツールNozzleのDerek Perkins氏は、この点をこう指摘しています。

gotoリンクはデコードできないため、事業者はリダイレクトをたどるしかない。小規模なテストでは機能するが、1つの検索結果ページに数百のリンクがあることを考えると、Googleはそれを困難にしてくる可能性が高い。

同氏は展開状況について、複数の住宅用IPプロバイダ経由でほぼ100%の展開率を観測していると報告しています。

なぜGoogleはこれをやったのか

Googleの公式コメントは、次の1文だけです。

進化する不正利用に対して技術的措置を講じてきた長い歴史があり、私たちはサービスとユーザーを守るための措置を定期的に講じています。

Search Centralでの告知もヘルプページの記載もありません。「不正利用」が具体的に何を指すのか、順位計測ツールやAI企業を念頭に置いているのか、Googleは明言していません。

背景にある訴訟

業界では、この変更を訴訟と結びつけて見る向きがあります。時系列を並べると次のようになります。

日付 できごと
2025年12月19日 Googleが検索データ提供会社SerpApiを提訴(著作権法のDMCA違反として)
2026年6月23日 gotoリンクが初めて観測される
2026年7月20日 裁判所がGoogleの請求を却下。「著作物を含まない検索結果」に関する部分は再提訴も認めない形で退けられた
2026年8月10日 Googleが訴状を修正して再提出
2026年8月26日 Googleがgotoリダイレクトの展開を公式に認める

7月の判決は、「検索結果に並ぶURLやスニペットは公開された事実であり、著作権法で保護される著作物ではない」という判断でした。著作権法を根拠に取得を止める道が塞がれた1か月後に、技術的な措置が本格展開されたことになります。

ただしGoogleはこの2つを関連づけて説明していません。時期が近いという事実があるだけで、因果関係は証明されていません。断定的に語られている記事も見かけますが、そこは切り分けて読んでください。

これは3度目の締めつけ

今回の変更を単発の出来事として見ると、意味を取り違えます。Googleは段階的に、外部からの大規模な検索結果取得を難しくしてきました。

① 2026年1月 JavaScript実行の必須化(業界では「SERPocalypse」と呼ばれた)

② 2025年9月 num=100 パラメータの廃止。1回で100件取得できなくなった

③ 2026年8月 今回のgotoリダイレクト

いずれも「検索結果を外から大量に集める」ことのコストを上げる方向の変更です。この流れは今後も続くと考えたほうが自然でしょう。

自社に実害はあるのか

結論から言うと、ほとんどありません。順位が下がる変更ではなく、サイト側で対応すべきことも基本的にありません。

ただし、使っているツールによって影響の出方が変わります。

データの種類 影響 理由
Search Console なし Googleが自社データとして直接提供している。検索結果を外から取得していない
GA4 なし 自社サイトに設置したタグで計測している
順位計測ツール あり 検索結果を取得して読み取る仕組みのため、直接影響を受ける
競合分析ツール あり 同上。シェア分析や競合の順位も同じ仕組みで集めている

順位計測ツール側で対応が間に合っていない場合、次のような症状が出ると報告されています。

  • 遷移先URLがすべて google.com になる
  • ドメインの照合に失敗し、自社のページが自社のものとして認識されない
  • シェア分析や競合の集計が、誤ったドメインに対して計算される
  • 展開が始まった日を境に、過去からの推移データが断絶する

すでに対応を公表しているベンダーもあります。DemandSphereは8月27日、「オーガニックの順位データには影響がない。SERP機能のURLについては対応を展開中」と発表しました。他社も順次対応すると見られますが、対応時期には差が出るはずです。

どう判断すればよいのか

実務上、押さえておくべきことは1つだけです。

判断の基準

順位計測ツールが「急落した」と表示しても、Search Consoleの表示回数と平均掲載順位が動いていなければ、それは順位変動ではなくツール側の問題です。あわてて記事を直したり、施策を変えたりする前に、必ずGSCで裏を取ってください。

やることを整理すると、次の3ステップです。

1. 順位ツールの数値が動いても、すぐに信じない。今後2〜3週間は、データが欠ける・遅れる・不自然に動くことがありえます。

2. Search Consoleで確認する。同じ期間の表示回数と平均掲載順位を見てください。GSCが動いていなければ、実際の順位は動いていません。

3. 食い違いが続くならツール提供元に問い合わせる。gotoリダイレクトへの対応状況を聞けば、たいてい明確な回答が得られます。対応済みかどうかを公表しているベンダーもあります。

より本質的な論点

今回の件は、もう少し大きな問題を示しています。外部の計測に依存することのリスクです。

順位計測ツールは、Googleの許可を得てデータを受け取っているわけではありません。検索結果を外から取得して読み取っています。だからGoogleが仕様を変えれば、その都度データが壊れます。過去1年で3回起きました。

一方でSearch ConsoleとGA4は、Googleと自社サイトから直接得られるデータです。取得できる項目は限られますが、仕様変更で壊れることがありません。

この構図は、AI検索の可視性計測でも同じです。ChatGPTやGoogle AI Overviewsで自社が引用されているかを測るツールも、外から質問を投げて回答を読み取っています。提供側が仕様を変えれば、同じように影響を受けます。

外部ツールの数値は「参考値」、自社データは「事実」——この区別を持っておくと、こうしたニュースのたびに振り回されずに済みます。

よくある質問

自社サイトで何か対応が必要ですか

基本的に不要です。順位が下がる変更ではなく、サイトの作りに手を入れる必要もありません。順位計測ツールを使っている場合のみ、しばらくデータの動きに注意してください。

Search Consoleのデータは信用できますか

できます。GSCはGoogleが自社データとして直接提供しているもので、検索結果を外部から取得しているわけではありません。今回の変更の影響を受けません。

アクセス解析の参照元(リファラー)は変わりますか

現時点では確定した情報がありません。Googleは公式に説明しておらず、大規模に検証できた例もまだ報告されていません。GA4で「google / organic」の分類が変わるかどうかは、今後の実測を待つ必要があります。ここは断定している情報に注意してください。

SerpApiは対応済みなのですか

本記事の執筆時点(2026年8月28日)では、SerpApiによるgotoリダイレクト対応の表明は確認できませんでした。対応済みを明言しているのはDemandSphere(8月27日)です。SerpApiはGoogleとの訴訟の当事者ではありますが、両者は別の話として扱う必要があります。

検索する側に影響はありますか

ほぼありません。クリックすれば同じページにたどり着きます。違いは、リンクにマウスを乗せてもブラウザ下部に遷移先URLが表示されなくなった点くらいです。

出典

※本記事は2026年8月28日時点の公表情報にもとづいています。Googleは本変更についてSearch Central等での公式な技術文書を公開していません。展開状況や各ツールの対応状況は変動する可能性があります。

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外部ツールに頼らず、自社データで測るためのPHASE 04を収録

Googleが「作成する必要はない」と明記した「やらなくていいこと」6項目

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この記事を書いた人
齊藤一樹
齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

株式会社仁頼 代表取締役。横浜市在住。 2018年からデジタルマーケティング業界に携わり、Google広告・SEO・コンテンツマーケティングを中心に8年以上の実務経験を持つ。これまでに制作した記事は9,000本以上、70名を超える専門ライターとのチーム体制で、幅広い業界のWebマーケティングを支援してきた。 2022年9月に株式会社仁頼を設立。「受けた御恩を忘れず、信頼を得られるよう迅速かつ最適な対応をする」という信念のもと、SEO・広告運用・サイト制作などのマーケティング支援を行っている。 近年は、ChatGPTやPerplexityなどのAI検索でサイトが引用される「GEO(生成エンジン最適化)」の分野にいち早く注力。自社サービス「GEO Hack」を通じて、AI時代の新しい集客手法を企業に提供している。 「難しいことをわかりやすく、小さな会社にも大きな成果を」をモットーに、日々クライアントと伴走中。

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