Search Console生成AIレポートとは|AI Overviews表示を公式計測

Search Console生成AIレポートとは|AI Overviews表示を公式計測

齊藤一樹
この記事を書いた人 齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

結論: Search Console生成AIパフォーマンスレポートとは、自社ページがGoogleのAI Overviews・AI Mode・Discoverの生成AI機能に何回表示されたかを確認できる専用レポートです。2026年6月3日に提供が始まりました。これまでAI経由の表示は通常のパフォーマンスレポートに混ざっており分離できませんでしたが、初めて独立した指標として計測できるようになりました。確認できるのは表示回数・ページ・国・デバイス・日付の5つで、クリック数とクエリは現時点で含まれません。データは2026年5月18日以降のみで、過去分の遡及はありません。また同時に、AI機能への表示だけを拒否するオプトアウト設定も追加されています。

AI Overviewsが2024年に展開されて以来、「AIに表示されているのか」を公式データで確認する手段がありませんでした。トラフィックが減っていることは分かっても、AI回答の中で自社がどう扱われているかは推測するしかない状態が2年続いています。

本記事では、2026年6月に公開されたSearch Console生成AIパフォーマンスレポートについて、何が見えるようになり、何がまだ見えないのかを整理します。

1. 何が変わったのか

これまでAI Overviews・AI Mode経由の表示は、通常のパフォーマンスレポートに合算されており、分離する方法がありませんでした。今回、それが独立したビューとして切り出されました。

従来 2026年6月以降
AI機能での表示 通常レポートに混在
分離不可
専用ビューで確認可
対象機能 AI Overviews/AI Mode/
Discoverの生成AI機能
通常レポートの扱い 従来どおり合算値も維持
AI機能への表示拒否 不可(AI Overviewsのみ拒否はできない) 専用の設定を追加

「AI可視性」と「通常の検索可視性」が別々に測れる指標になりました。これはGEO対策の効果測定にとって大きな変化です。これまでは推測や外部ツールに頼るしかなかった部分に、Google公式のデータが加わりました。

2. 確認できる5つの指標

指標 内容
表示回数(Impressions) AI機能内に自社URLが表示された回数
ページ どのURLが引用されたか
地域別の内訳
デバイス 検索結果でのデバイス別内訳
日付 時間単位・日次・週次・月次の粒度で確認可能

とくに実務で効くのは「ページ」です。どのURLがAIに引用されているかが特定できるため、成果の出ているページの型を分析し、次に作る記事の設計に反映できます。

「表示」の意味に注意してください。ここでの表示回数は、生成AI機能の中でコンテンツが引用されたことを示します。通常の検索結果にリンクが表示されたことを意味するものではありません。同じ「インプレッション」でも中身が違うため、通常レポートの数字と単純比較しないでください。

3. まだ見えないもの

ここが最も重要な制約です。現時点のレポートは「表示」までしか分かりません。

項目 現状
クリック数 含まれない(最大の制約)
CTR 含まれない
クエリ(検索語句) 含まれない
過去データ 2026年5月18日以降のみ。遡及なし
提供範囲 段階的な展開。2026年6月3日に英国の一部サイトから開始し、6月23日に対象を拡大

Googleは今後さらに指標を追加するとしていますが、クリックデータの提供時期は公表されていません。

つまり現時点では、「AIに引用されたか」は分かっても「それがクリックにつながったか」は分かりません。コンバージョンへの接続は、引き続きGA4での参照元分析が必要です。効果測定の全体設計はGEO対策の効果測定|追うべき5つのKPIで解説しています。

4. 同時に追加されたオプトアウト設定

レポートと同時に、AI機能への表示だけを拒否できる設定が追加されました。Search Consoleの「設定 → 検索生成AI」から操作します。Googleは2026年6月17日からこの設定を反映すると案内していました。

項目 内容
対象 AI Overviews/AI Mode/Discoverの生成AI機能のみ
通常の検索順位への影響 ランキングシグナルとして使用されないとGoogleが明言
通常の検索結果 引き続き表示される
通常のDiscoverフィード 引き続き表示される

Google-Extendedとは別物です。混同されやすいので整理します。Google-ExtendedはGeminiなどのモデル学習・グラウンディングでの利用を制御するもの、今回の設定はGoogle検索のAI機能での表示を制御するものです。目的が異なるため、片方を設定しても他方には影響しません。

使うべきか

当社の見解としては、ほとんどの事業者にとって使う理由はありません。

状況 判断
集客のためにWebサイトを運営している オプトアウトすべきでない。
AI機能での露出機会を自ら捨てることになります
有料コンテンツで収益を得ている 検討の余地あり。
要約されることで購読につながらない懸念がある場合
報道・出版で引用ポリシーがある 社内方針との整合を確認

ただしこの設定が用意されたこと自体に意味があります。これまで「AI Overviewsだけを拒否する方法がない」という指摘が続いていました。通常の検索順位に影響を与えずにAI機能だけを拒否できるという選択肢が公式に提供された点は、パブリッシャーにとって前進です。

5. 他のAI検索は対象外です

誤解が生じやすい点なので明記します。このレポートで分かるのはGoogle検索内のことだけです。

AI Search Consoleで分かるか
Google AI Overviews
Google AI Mode
Discoverの生成AI機能
ChatGPT
Claude
Perplexity
Copilot

AI経由の流入ではChatGPTが大きな比率を占めるという調査が複数あります。それらでの引用状況は、Search Consoleでは一切分かりません。Google系はSearch Console、それ以外は専用ツールという役割分担になります。ツールの比較はGEO対策ツールおすすめ22選【2026】をご覧ください。

6. 実務で何をすべきか

優先度 やること 理由
1 レポートが使えるか確認する 段階的な展開のため、まだ全アカウントで利用できるとは限りません
2 引用されているページを特定する 成果の出ている記事の型が分かれば、次の設計に反映できます
3 通常レポートと突き合わせる AI表示は多いが通常検索の順位が低いページは、改善の伸びしろが大きい
4 GA4の参照元分析と併用する クリックデータがないため、流入は別途確認が必要
5 他AIは専用ツールで補う ChatGPT・Claude等はSearch Consoleの対象外

とくに3番目が実務的です。AI機能では引用されているのに通常検索では上位でないページは、AIが「内容は良い」と判断している一方でランキングが追いついていない可能性があります。リライトの優先対象として有力です。

データが溜まるまで判断を急がないでください。データの開始は2026年5月18日で、遡及はありません。AI機能の表示は変動が大きいため、数週間から数か月の推移を見てから判断することをおすすめします。単月の数字で結論を出すと、施策の効果と自然変動を取り違えます。

7. Google公式ガイドとあわせて読む

この更新は単独の出来事ではありません。2026年5月15日にGoogleが公開した公式ガイド「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」と対になっています。

時期 内容 意味
2026年5月15日 生成AI最適化の公式ガイドを公開 何をすべきかが公式に示された。
llms.txt・チャンキング・AI向けリライトは不要と明言
2026年6月3日 生成AIパフォーマンスレポートを提供開始 結果を測る手段が公式に提供された

つまりこの2か月で、「Googleが推奨する施策」と「その結果を測る指標」が同時に公式化されました。推測でGEO対策を語る段階は終わりつつあります。llms.txtに関するGoogleの見解はllms.txt完全ガイドで詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. Search Console生成AIパフォーマンスレポートとは何ですか?

自社ページがGoogleのAI Overviews・AI Mode・Discoverの生成AI機能に何回表示されたかを確認できる専用レポートです。2026年6月3日に提供が始まりました。表示回数・ページ・国・デバイス・日付の5つの指標を確認できます。

Q. クリック数は分かりますか?

現時点では含まれていません。CTRとクエリ(検索語句)も同様です。Googleは今後指標を追加するとしていますが、クリックデータの提供時期は公表されていません。そのためAI経由の流入とコンバージョンは、引き続きGA4での参照元分析が必要です。

Q. 過去のデータも見られますか?

見られません。データは2026年5月18日以降のみで、それ以前への遡及はありません。AI機能の表示は変動が大きいため、数週間から数か月の推移が溜まってから傾向を判断することをおすすめします。

Q. 自分のアカウントでまだ使えません

段階的な展開のためです。2026年6月3日に英国の一部サイトから開始し、6月23日に対象が拡大されました。グローバルへの展開が予定されていますが、完了時期は公表されていません。

Q. ChatGPTやPerplexityでの引用も分かりますか?

分かりません。Search ConsoleはGoogle検索内のパフォーマンスのみを計測します。ChatGPT・Claude・Perplexity・Copilotでの引用状況を把握するには、別途専用ツールでの計測が必要です。

Q. AI機能への表示を拒否できると聞きました

できます。Search Consoleの「設定 → 検索生成AI」から、AI Overviews・AI Mode・Discoverの生成AI機能への表示を拒否できます。Googleはこの設定を通常検索のランキングシグナルとして使用しないと明言しており、通常の検索結果とDiscoverフィードには引き続き表示されます。なおモデル学習を制御するGoogle-Extendedとは別の設定です。

まとめ

2026年6月3日、Search Consoleに生成AIパフォーマンスレポートが追加されました。AI Overviews・AI Modeでの表示を、初めて公式データとして独立に確認できます。とくに「どのページが引用されたか」が分かる点は、改善の起点として価値があります。

ただし制約も明確です。クリック・CTR・クエリは含まれず、データは2026年5月18日以降のみ。ChatGPTやPerplexityは対象外です。Google系はSearch Console、それ以外は専用ツールという役割分担で、GA4と組み合わせて全体像を作ってください。

参考・出典

※本記事は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。提供範囲・指標は順次拡大される可能性があるため、最新の状況はSearch Consoleおよび公式ドキュメントでご確認ください。

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この記事を書いた人
齊藤一樹
齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

株式会社仁頼 代表取締役。横浜市在住。 2018年からデジタルマーケティング業界に携わり、Google広告・SEO・コンテンツマーケティングを中心に8年以上の実務経験を持つ。これまでに制作した記事は9,000本以上、70名を超える専門ライターとのチーム体制で、幅広い業界のWebマーケティングを支援してきた。 2022年9月に株式会社仁頼を設立。「受けた御恩を忘れず、信頼を得られるよう迅速かつ最適な対応をする」という信念のもと、SEO・広告運用・サイト制作などのマーケティング支援を行っている。 近年は、ChatGPTやPerplexityなどのAI検索でサイトが引用される「GEO(生成エンジン最適化)」の分野にいち早く注力。自社サービス「GEO Hack」を通じて、AI時代の新しい集客手法を企業に提供している。 「難しいことをわかりやすく、小さな会社にも大きな成果を」をモットーに、日々クライアントと伴走中。

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