ホームページリニューアルの進め方を間違えると、費用が予算を大幅に超える、制作期間が半年以上に延びる、完成後にアクセスが激減するといった失敗が発生します。リニューアルプロジェクトの約40%が当初の想定と違うものができたと不満を感じているというデータもあり(Web担当者Forum調査2024年)、事前の準備と正しい進行手順が成功の鍵です。この記事ではリニューアルを7つのステップに分解し、各ステップで具体的に何をすべきかを解説します。
この記事でわかること
リニューアルの7ステップと各ステップの所要期間 / 失敗を防ぐチェックポイント / SEO評価を引き継ぐ必須対応 / よくある失敗パターン3選
リニューアルの全体スケジュール
| ステップ | 期間目安 | 主な作業 | 担当 |
|---|---|---|---|
| 1. 現状分析 | 1〜2週間 | GA・GSCデータ分析、競合調査、課題整理 | 自社(+コンサル) |
| 2. 要件定義 | 1〜2週間 | 目的・ターゲット・機能・予算の決定 | 自社 |
| 3. 制作会社選定 | 2〜3週間 | 見積もり取得、比較、契約 | 自社 |
| 4. 設計 | 2〜4週間 | サイトマップ、ワイヤーフレーム、デザインカンプ | 制作会社(+自社確認) |
| 5. 制作・開発 | 4〜8週間 | コーディング、CMS構築、コンテンツ入力 | 制作会社 |
| 6. テスト・修正 | 1〜2週間 | 表示確認、リンクチェック、フォームテスト | 自社+制作会社 |
| 7. 公開・運用開始 | 1〜2日 | DNS切替、リダイレクト設定、GSCサイトマップ送信 | 制作会社 |
合計で約3〜5ヶ月が標準的な制作期間です。テンプレート型であれば1.5〜2ヶ月に短縮できるケースもあります。最も時間がかかるのはコンテンツ(文章・写真)の準備であり、ここを自社で並行して進めると全体の期間を大幅に短縮できます。
ステップ1:現状分析(1〜2週間)
リニューアルの前に、現在のサイトの何が問題なのかを定量的に把握します。感覚で「古いから作り直したい」だけでは、リニューアル後に同じ失敗を繰り返す可能性があります。Google Analyticsで月間アクセス数の推移を確認し、Google Search Consoleで検索流入キーワードと順位を把握してください。さらに競合サイト3社のデザイン・コンテンツ量・SEO状況を比較し、自社サイトの課題を明確にします。PageSpeed Insightsでの表示速度チェック、SSL対応状況の確認、スマホ対応の確認も必須です。
ステップ2:要件定義(1〜2週間)
リニューアルの目的・ターゲット・必要な機能・予算・スケジュールを文書化します。この工程を省略すると、制作中に「やっぱりこの機能も欲しい」「イメージと違う」という追加要望が頻発し、費用と期間が膨らみます。要件定義書には、リニューアルの目的(問い合わせを月5件獲得するなどの定量目標)、ターゲットユーザー像(年齢・職業・検索キーワード)、必要なページ構成(サイトマップ)、必要な機能一覧、参考サイト3〜5件、予算の上限、公開希望日を含めてください。詳しいテンプレートはRFPテンプレートを参照してください。
ステップ3:制作会社選定(2〜3週間)
最低3社から見積もりを取得し、価格だけでなく実績・提案内容・サポート体制を比較してください。最も重要なのは「制作後の集客施策(SEO・GEO対策)まで対応できるか」です。デザインだけ綺麗でも集客ができなければ意味がありません。制作会社の選び方で詳しく解説していますが、見積もり書のチェックポイントは、対応ページ数と作業内容の明細、スマホ対応が含まれているか、SEO基本設定が含まれているか、コンテンツは誰が用意するか、修正回数の上限、納品後のサポート体制の7項目です。リニューアル費用相場も合わせて確認してください。
ステップ4-5:設計・制作(6〜12週間)
制作会社がサイトマップ→ワイヤーフレーム→デザインカンプ→コーディングの順に進めます。この工程で自社がすべきことは3つです。第一に各ページの文章と写真の準備(制作会社が用意するテンプレートに沿って記入するのが効率的)。第二にデザインカンプの段階での確認(この段階で修正すればコスト最小限)。第三に週1回のオンラインミーティングでの進捗確認(認識のずれを早期に発見して修正)です。特にコンテンツの準備は制作全体のボトルネックになりやすいため、ステップ3の段階から並行して着手することを強く推奨します。
ステップ6:公開前チェックリスト
必ず確認する8項目
☐ 全ページのリンクが正常に動作するか
☐ スマートフォン・タブレットで正しく表示されるか
☐ 問い合わせフォームからテスト送信して受信できるか
☐ ページの表示速度がPageSpeed Insightsで50点以上か
☐ 旧URLから新URLへの301リダイレクトが設定されているか
☐ Google Analytics・Search Consoleのトラッキングコードが設置されているか
☐ SSL(https)が全ページで有効か
☐ OGP(SNSシェア時の画像・タイトル)が設定されているか
ステップ7:公開後にやるべき3つのこと
公開日にDNS切替を行い新サイトに切り替えます。公開直後に行うべき作業は3つあります。第一にGoogle Search Consoleで新しいサイトマップを送信しインデックス移行を促進します。第二に旧URLから新URLへの301リダイレクトが正しく動作しているかを全ページで確認します。第三に公開後1週間はアクセス数・検索順位・問い合わせ数を毎日モニタリングし異常がないか確認します。検索順位の一時的な変動(1〜2週間程度)は正常ですが、2週間以上順位が大幅に低下したままの場合はリダイレクト漏れ等の技術的問題が疑われます。
SEO評価を引き継ぐための必須対応
リニューアルでSEO評価を失わないために
ドメインは変更しない。ドメインを変えるとSEO評価がリセットされます。やむを得ず変更する場合は旧ドメインから新ドメインへの301リダイレクトを少なくとも1年間維持してください。
URLが変わるページは301リダイレクトを設定。旧URL→新URLの対応表を作成し.htaccessまたはWordPressプラグインで設定します。
既存のSEO記事は削除しない。検索流入がある記事は資産です。デザインだけ変えて記事はそのまま移行してください。
構造化データを新サイトにも実装。旧サイトのJSON-LD(Organization、FAQPage等)を新サイトにも引き継いでください。
よくある失敗パターン3選
当社が支援したリニューアル案件の中で最も多い失敗パターンを3つ紹介します。第一に「目的を決めずにデザインの好みだけで進めた」結果、見た目は綺麗だが問い合わせが増えないサイトが完成するパターン。この失敗は要件定義の段階で定量的な目標(月間問い合わせ○件)を設定することで防げます。第二に「コンテンツの準備を後回しにした」結果、制作期間が3ヶ月→8ヶ月に延びたパターン。コンテンツ準備はステップ3の段階から並行して進めてください。第三に「301リダイレクトを設定しなかった」結果、検索順位が大幅に下落しリニューアル前より集客が減ったパターン。当社が支援した保険代理店の事例では、ドメイン変更後にリダイレクト未設定でドメインRatingが事実上ゼロからの再スタートになっていました。いずれもステップ1〜2の現状分析と要件定義を丁寧に行うことで防げる失敗です。
よくある質問
リニューアル中に旧サイトは表示されますか
はい。テスト環境(ステージング環境)で新サイトを構築し公開日に一括で切り替えるのが標準手順です。リニューアル中も旧サイトは通常通り表示されるため営業への影響はありません。
リニューアルで検索順位が下がることはありますか
一時的な変動はありますが、301リダイレクトが正しく設定されていれば通常2〜4週間で元に戻ります。むしろコンテンツの質が向上すれば以前より順位が上がるケースも多いです。
社内にWeb担当者がいなくてもリニューアルできますか
はい。制作会社がディレクションを担当するため自社側はコンテンツ準備とデザイン確認だけで対応可能です。「現状の何が問題で、どうなりたいか」を伝えられれば十分です。
リニューアルと新規制作はどちらが安いですか
一般的にリニューアルのほうが安くなります。既存のドメイン・コンテンツ・サーバーを活用できるためです。旧CMSからWordPressに移行する場合はデータ移行費用が加算されます。費用相場も参照してください。
リニューアル後のSEO対策は別途必要ですか
はい。リニューアルは器を整える作業であり中身(コンテンツ)を充実させるSEO対策は別途必要です。リニューアルと同時にSEO・GEO対策の計画を立て公開直後からコンテンツ投入を始めるのが最も効果的です。
まとめ
ホームページリニューアルは、現状分析→要件定義→制作会社選定→設計→制作→テスト→公開の7ステップで進めます。最も重要なのはステップ1〜2の現状分析と要件定義であり、ここを省略すると失敗に直結します。またSEO評価の引き継ぎ(301リダイレクト・既存記事の移行)を怠るとアクセスが激減するリスクがあるため、制作会社に必ず確認してください。費用相場の詳細はリニューアル費用相場で解説しています。
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