ChatGPTの引用元はなぜ変わった?Reddit 0.3%・公式ページ51.8%

ChatGPTの引用元はなぜ変わった?Reddit 0.3%・公式ページ51.8%

齊藤一樹
この記事を書いた人 齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

結論

2026年8月8日ごろ、ChatGPTが回答の裏で行う検索が増え、引用元がReddit・SNS・「おすすめ○選」記事から、企業自身の製品ページや仕様書へ移りました。Profoundの9月21日の資料では、Redditの引用シェアは5.46%から0.3%に下がり、企業自身のコンテンツが51.8%を占めます。ただしOpenAIは原因を説明しておらず、9つのAIを横断した別の調査では、商用目的の質問の82%が第三者サイトの引用でした。AIの種類と業種で結果が違うため、一次情報のページを厚くしつつ、AIごとに複数回測って判断してください。

2026年前半まで、「AIはRedditや『おすすめ○選』の記事をよく引用する」という見方が広く共有されていました。

しかし8月8日ごろから、ChatGPTの引用元が大きく変わったという計測が相次いでいます。一方で、複数のAIを調べた別の調査では、逆の結果も出ています。

紹介する数字は、いずれもツール会社・支援会社・調査会社の自社集計です。OpenAIの発表ではありません。

8月8日ごろ、ChatGPTの引用元に何が起きたか

最も詳しいのは、Profound(AI検索での見え方を計測するツールを提供)が9月21日の講演資料で示したデータです。8月8日ごろの前後で、ChatGPTの引用元の構成を比べています。

引用元の種類 変化前 変化後 増減
Reddit 5.46% 0.3% 大幅に減少
SNS 7.5% 0.7% 約91%減
リスティクル(○選型の記事) 18.0% 11.2% 約38%減
商用ページ(製品・サービス) 22.6% 30.4% 約35%増
ドキュメント(仕様書・ヘルプ) 6.3% 11.6% 約84%増

Redditは8月8日前後、ほかの4つは8月6日と8月28日の比較です。企業自身のコンテンツは、引用全体の51.8%を占めました。内訳は製品・サービスページが37.9%、ドキュメントが19.0%、ストア掲載が11.8%です。

第三者の評判より、企業が公開する事実を確かめに行く傾向が強まったと読めます。なお、回答数など調査の規模は、本記事の情報源では確認できていません。

なぜ変わったのか:OpenAIは説明していない

OpenAIは、この変化を発表も説明もしていません。ChatGPTのリリースノート(公式の更新履歴)にも、8月20日〜10月6日に引用の表示を変えたという記載はありません。

Profoundによると、1回答あたりのファンアウト(AIが回答を作る前に裏で行う追加の検索)は1.11回から1.78回へ、約60%増えました。1回答あたりの引用数も、4.3件から5.2件へ約20%増えています。

別の計測も、方向は同じです。PromptWatch(AI引用の計測を手がける会社)では、ChatGPTの引用に占めるRedditの割合が、7月18日〜8月7日の平均3.83%から、8月14〜17日には約0.5%に下がりました。計測の規模は報道では示されていません。

この計測を報じた8月18日の記事(Crypto Briefing)は、ファンアウトの変更が原因だとしています。ただし外からの観測にもとづく見方で、公式に確認された原因ではありません。公式サイトを直接確かめに行く動きは「ChatGPTが公式サイトを直接見に行くようになった」でも取り上げています。

逆の結果も:AI全体では商用の質問の82%が第三者サイト

一方、9月30日にSearch Engine Landで公表されたWritesonicとNP Digitalの分析は、逆に近い結果でした。対象はChatGPT、Google AI Overviews(Google検索のAIによる概要)、Claudeなど9つのAIの900万件の回答で、400を超える大手ブランドとその競合を調べています。

商用目的の質問(購入や比較を考えている人の質問)では、引用の82%が第三者サイトで、自社ページは3%でした。

さらに、自社ページが引用されても回答にブランド名が出ない「ゴースト引用」が最大75%ありました。最大58%の引用は、一度出たきり二度と現れません。一方で、自社ページの引用は、第三者サイトの引用より3〜9倍長く残っています。

なお、この調査は無作為抽出ではなく、調査期間も示されていません。

米国・金融では、上位ページの半数が引用ゼロに

Green Flag Digitalは9月21日、米国の金融分野でChatGPTによく引用されていた215ページを、2025年10月から2026年9月まで追跡した結果を公表しました。以下はすべて米国のデータです。

215ページのうち107ページ(半数)は、いまは一度も引用されていません。上位500件の引用に占めるWikipediaとRedditは18%から0%に、企業自身のページは2%から22%になりました。金融でも、第三者サイトから企業のページへの移動が起きています。

一方、被リンク(他サイトからのリンク)を10倍にしても、引用は約10%しか増えませんでした。調べた指標全体で説明できた変動は1〜2割でした。金融分野だけの相関分析です。

AIの種類によって、引用元はまったく違う

結果が食い違う大きな理由は、AIの種類です。Profoundによると、Claudeの引用の79.2%は検索エンジンBrave Searchの上位10件から来ていました。ClaudeとChatGPTが引用するドメインの重なりは、8%しかありません。

AI 引用元の傾向 出典
ChatGPT 企業自身のコンテンツが51.8%。Redditは0.3% Profound
Claude Brave Searchの上位10件から79.2% Profound
Gemini 企業が管理するページは13.8%(ChatGPTは39.3%) プレプリント
AI Overviews(米国) YouTube 22.9%に次いで、Redditが18.5%で2位 Ahrefs
9つのAIの横断 商用目的の質問で第三者82%、自社3% Writesonic/NP Digital

Geminiの数字は、B2B SaaS企業19社への約210万件の引用を分析した2026年公開のプレプリント(査読前の論文。著者はGEO支援会社)によります。AI Overviewsの数字は、Ahrefsが米国の300万超のクエリを集計したもの(9月2日更新)です。

日本語の回答では、Redditは上位20位の圏外

Ahrefsの日本版ランキング(9月30日、約300万プロンプト)では、AIの引用元の1位はWikipediaでした。6月版で1位だったYouTubeは5位に下がり、Redditは上位20位に入っていません。ChatGPTに限ると、PR TIMESが2位です。英語圏のデータを、そのまま日本に当てはめないことが大切です。

2つの結果は矛盾しているのか

「ChatGPTは公式ページ寄り」と「AI全体では第三者サイトが中心」は、調べた対象が違うため、両方とも成り立ちます。

調査 対象と規模 主な結果
Profound(9月21日) ChatGPTのみ。件数は未確認 企業自身のコンテンツ51.8%
Writesonic/NP Digital(9月30日) 9つのAI、900万件の回答 商用目的の質問で第三者82%
Green Flag Digital(9月21日) ChatGPT、米国・金融の215ページ 企業のページが2%から22%へ

違いを生んでいるのは、主に3つです。1つ目はAIの種類で、ChatGPTだけか、9つのAIの横断かで結果が変わります。2つ目は質問の種類で、商用目的の質問だけを取り出すと第三者サイトの割合が高くなります。3つ目は業種で、金融のように大手企業のブランドが強い分野では、企業のページが伸びやすいと考えられます。

自社にとっての答えは、自社の質問で測って出す必要があります。

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たとえば、こんなことを聞いていただけます。

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企業がいま取るべき4つの対応

以下は、LLMO(AIの回答に自社の情報が正しく使われるよう整える取り組み)の基本でもあります。

1. 料金・仕様・導入手順・事例の一次情報ページを厚くする

ChatGPTで増えたのは、製品・サービスページとドキュメントの引用です。料金、仕様、導入の流れ、数字入りの事例など、自社にしか書けない一次情報を公開してください。「詳しくはお問い合わせください」だけのページは、AIが事実を確かめる材料になりにくいです。自社が出てこない原因の切り分けは、「ChatGPTに自社が表示されない原因と対策」で解説しています。

2. 質問のあとに続く質問まで答える

裏の検索が1回答あたり1.78回に増え、1つの質問から走る関連検索が増えています。「○○とは」の次に聞かれやすい「費用はいくらか」「他社とどう違うか」「導入に何が必要か」まで、同じページか近くのページで答えておくと、拾われる機会は増えると考えられます。前述のプレプリントでも、ページ単位で引用と最も強く関係していたのは「実際の質問文との一致」でした。

3. 第三者の場の情報も、公式の事実とそろえる

9つのAIの横断では商用目的の質問で第三者サイトが中心で、日本語のChatGPTではPR TIMESが2位です。プレスリリース、note、比較サイトに載る自社の情報を、公式の料金・仕様と一致させてください。

食い違いは売上に響きます。NTTデータの調査(9月30日、n=3,948)では、AIの回答と公式情報の食い違いを見た人が37.9%おり、その人たちのうち66.6%が購入をやめています。

4. 「言及」と「引用」を分け、複数回測る

ゴースト引用が最大75%あるため、ブランド名が出たか(言及)と、URLが出典に付いたか(引用)は分けて数えます。SE Rankingの調査(1万キーワード、Search Engine Landが10月2日に紹介)では、同じ質問を同じ日に3回しても、引用URLの重なりは平均9.2%でした。複数回・複数のAIで測り、結果は幅で見てください。回数の考え方は「AI引用の計測は何回反復すべき?」で解説しています。

主な施策にしないこと:Redditや「○選」記事

ChatGPTのReddit引用は0.3%に下がり、日本語では上位20位にも入っていません。Redditへの投稿や「おすすめ○選」記事への掲載を、主な施策にする理由は薄れています。

ただし例外があります。米国のGoogle AI Overviewsでは、Redditが18.5%で2位です(Ahrefs)。日本語のAI Overviewsで同じかどうかは、このデータからは分かりません。

いま確認すべきこと

1. 料金・仕様・導入手順・事例のページが、「お問い合わせください」だけになっていないか

2. robots.txtやCloudflareの設定で、OAI-SearchBotなどAIのクローラー(サイトを読みに来るプログラム)を止めていないか

3. 主要な質問ごとに、費用・比較・導入の質問にも答えるページがあるか

4. PR TIMES・note・比較サイトの自社情報が、公式の料金・仕様と一致しているか

5. 「言及」と「引用」を分け、複数回・複数のAIで測っているか

AIの回答を記録している企業は、8月上旬の前後で引用元が変わっていないかも確認してください。

よくある質問

ChatGPTはもうRedditを引用しないのですか

ゼロではありません。Profoundの計測で0.3%、PromptWatchの計測で約0.5%と、大きく減りながらも残っています。米国のGoogle AI Overviewsではまだ上位にあり、AIの種類によって扱いは大きく違います。

製品ページを充実させれば、ChatGPTに引用されますか

引用される保証はありません。米国・金融の調査では、上位に引用されていたページの半数が、約1年で引用ゼロになりました(Green Flag Digital)。ただし、自社ページの引用は第三者の引用より3〜9倍長く残る、という分析もあります(Writesonic/NP Digital)。引用される確率を上げる土台として整え、結果は測って確かめてください。

日本語のChatGPTでも同じ変化が起きていますか

8月8日ごろの前後を日本語で比べた計測は、確認できていません。Ahrefsの日本版ランキング(9月30日)では、ChatGPTの引用元の上位5位はkotobank.jp、prtimes.jp、my-best.com、tabelog.com、mhlw.go.jpでした。英語圏とは顔ぶれが違うため、自社の質問を日本語で測って確かめてください。

引用の変化は、何回くらい測れば判断できますか

1回では判断できません。同じ日に3回聞いても、URLの重なりは平均9.2%でした(SE Ranking)。SparkToroとGumshoeの調査(600人・約3,000回の実行)は、1つの質問につき60〜100回の実行を勧めています。定期的に、複数のAIで測ってください。

この記事に載っていないことも、電話でそのまま聞いてください。担当者が直接お答えします。

080-4416-5161 (平日10:00〜18:00)

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出典

※本記事は2026年10月6日時点の公開情報にもとづいています。OpenAIは引用元の変化を発表しておらず、引用元の構成はモデルや検索の仕組みの更新で今後も変わる可能性があります。

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この記事を書いた人
齊藤一樹
齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

株式会社仁頼 代表取締役。横浜市在住。 2018年からデジタルマーケティング業界に携わり、Google広告・SEO・コンテンツマーケティングを中心に8年以上の実務経験を持つ。これまでに制作した記事は9,000本以上、70名を超える専門ライターとのチーム体制で、幅広い業界のWebマーケティングを支援してきた。 2022年9月に株式会社仁頼を設立。「受けた御恩を忘れず、信頼を得られるよう迅速かつ最適な対応をする」という信念のもと、SEO・広告運用・サイト制作などのマーケティング支援を行っている。 近年は、ChatGPTやPerplexityなどのAI検索でサイトが引用される「GEO(生成エンジン最適化)」の分野にいち早く注力。自社サービス「GEO Hack」を通じて、AI時代の新しい集客手法を企業に提供している。 「難しいことをわかりやすく、小さな会社にも大きな成果を」をモットーに、日々クライアントと伴走中。

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