GEO最新トレンド調査 2026年10月版|引用は検索32%、ページ2.8%

GEO最新トレンド調査 2026年10月版|引用は検索32%、ページ2.8%

齊藤一樹
この記事を書いた人 齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

本レポートの結論

GEO最新トレンド調査 2026年10月版は、2026年9月20日〜10月26日に公表されたAI検索(ChatGPT・Google AI Overviews・AIモードなど)の発表と調査をまとめた月次レポートです。要点は3つです。①AIの引用を左右するのは、ページの書き方より「AIの検索に拾われるか」でした(引用のばらつきの説明力は32%対2.8%)。②測り方が問われた月でした。ChatGPTからの流入が急に減ったように見えたのは計測の不具合で、Google検索などで代用した計測は、ChatGPTが実際に引用したURLの26.2%しか捉えていませんでした。③GoogleとChatGPTの画面が変わり、日本ではAI検索対策を半年以上続けた会社の83.2%が効果を感じる一方、中小企業の34.0%は影響が「わからない」と答えています。

目次

第1章 引用を左右するもの|検索に拾われるかが32%
第2章 測り方が問われた1か月
第3章 Googleの変化|リンクの見せ方と購買前の検索
第4章 ChatGPTの変化|GPT-6と広告の拡大
第5章 日本の企業と生活者|実施41.7%、「わからない」34.0%
第6章 ツール市場|「測る」から「直し方を示す」へ
第7章 いま確認すること
第8章 前号から変わらないこと・使わない情報
第9章 当社の立場

本書の立場

前号(2026年9月版、9月19日公開)の軸は「〜選の経済圏」、前々号(2026年8月版)の軸は「否定された定説」でした。

本号の軸は「何が引用を決めるのか」と「それをどう測るのか」です。対象は2026年9月20日〜10月26日に公表された発表・調査で、前号で扱わなかった9月上旬の日本の調査も加えています。数字には、調べた会社・発表日・規模を添えました。

なお、当社(株式会社仁頼)はAI検索の計測ツールを提供しており、この分野に利害関係があります。当社の立場と、当社ツールに不利な点は第9章にまとめています。

第1章 引用を左右するもの|検索に拾われるかが32%

1-1. ページの書き方より、AIの検索に拾われるか

2026年10月10日、Mahe Chen氏とNick Koudas氏が、AIの引用が何で決まるかを調べた論文を公開しました(arXiv 2610.15033、査読前)。2つの市場で90日ずつ集めた15万8,099件の回答と46万8,037件の引用を分析しています。

要因 引用のばらつきを説明できる割合 意味
AIの検索で取得されるか 32% AIが裏で行う検索の結果に入らなければ、そもそも引用の候補にならない
ページの属性(書式・構造など) 2.8% 同じ条件で比べると、ページの作りの差が効く余地は小さい

もうひとつの発見は、ChatGPTはすでに知っているブランドを優先することです。同じ事実を並べた商品でも、ブランド名を入れ替えるだけで順位が変わりました。一方、同じサイトの中でどのページが選ばれるかは、タイトルや段落が質問に合っているかで差が出ています。

実務に置き換えると、FAQや構造化データを足すことより、①AIが使う検索で上位に出ることと、②ブランドそのものが知られていることの2つが効く、ということです。

1-2. 自社サイトが根拠に使われる会社は、社名が出る割合が約7倍

Itera(AI検索の計測ツール「LLMOチェキ」を提供)が10月6日に公表した集計です(PR TIMES)。約250の案件(店舗型のビジネスが中心)について、ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claude・Google AI Overview・AIモードの回答を90日間計測しています。直近30日の引用元だけで120万件を超えます。

引用元に占める自社サイトの割合 回答に社名が出る割合(平均)
0% 4.7%
0〜2% 18.7%
2〜5% 20.3%
5%以上 32.3%

自社サイトの割合が5%以上の会社は、0%の会社の約7倍の割合で社名が出ています。ただしItera自身が書いているとおり、これは相関で、因果を示すものではありません。また、引用元に占める自社サイトは1〜3%にすぎず、95%以上は第三者のサイトでした。

新しい記事の動きも示されています。90日間に公開された160本のうち50本(31%)が引用され、最初に引用されるまでの日数は中央値14日、最短2日でした。

1-3. 引用元の3分の2は、公式サイト以外

Bridge(AIO支援会社)が10月15日に公表した調査では、消費者向けの18業種・900問をChatGPTとGeminiに3回ずつ聞き、有効回答5,397件・引用70,209件を集計しています(PR TIMES、計測は9月15〜17日、API経由)。

  • 引用されたURLのうち公式サイト以外が67.5%(ChatGPT 63.4%、Gemini 84.6%)
  • YouTubeは有効回答の16.7%で引用され、回答数では最多
  • Googleの上位10件のうち引用されたのは、ChatGPTで6.8%、Geminiで13.4%
  • 公式サイトの割合は業種で60.7%(クレジットカード)〜10.7%(フルリフォーム)と約6倍の差

ほかの調査と並べると、AIの種類と業種で数字が大きく違うことが分かります。

調査 対象 公式・自社サイトの扱い
Bridge(10月15日) 日本・消費者向け18業種、ChatGPT・Gemini 公式サイトは引用の32.5%
Itera(10月6日) 日本・店舗型中心、6つのAI 自社サイトは引用元の1〜3%
Profound(9月21日) ChatGPT 企業自身のコンテンツが51.8%。Redditは5.46%→0.3%
Writesonic・NP Digital(9月30日) 複数のAI・商用の質問 82%が第三者のサイト

日本語の引用元の順位では、Ahrefsの9月版ランキングでWikipediaが1位、YouTubeが5位でした。ChatGPTに限るとPR TIMESが2位、Geminiではnoteが1位です(Ahrefs、9月30日。詳しくは日本でAIが引用するサイトは?)。

共通して言えるのは、自社サイトを整えるだけでは足りず、第三者の場(PR TIMES・note・比較サイト・YouTubeなど)に載る情報も公式の事実とそろえる必要があるということです。ChatGPTの引用元の変化はChatGPTの引用元はなぜ変わった?、サイテーション(第三者による言及)の考え方はサイテーションとは?で解説しています。

1-4. 「名前が出る」と「引用される」は別物

Queue(AI検索サービスを運営)が10月7日に公表したGeminiの調査では、35の領域でそれぞれ100問程度、社名を含まない質問をしています(PR TIMES)。

たとえばWeb制作会社の領域では、最も名前が出たのはPRONIアイミツ(10件、出現率10%)でしたが、最も引用されたドメインは別のサイト(web-kanji.com、27件)でした。Geminiが回答の前に検索した割合も領域で大きく異なり(M&A・ウォーターサーバーは97%、サイバーセキュリティは41%)、公開された集計で検索が記録されなかった領域でも、ブランド名は多く出ていました。

AIが検索せずに知識で答える場面では、1-1で見たブランドの知名度が効きます。計測では「社名が出たか」と「自社のURLが引用されたか」を分けて記録してください。

第2章 測り方が問われた1か月

2-1. ChatGPTの流入が「消えた」のは、計測の不具合

OpenAIは10月7日、GPT-6を有料プランに、翌8日から無料・Goプランに提供し始めました(OpenAI)。その直後から、ChatGPTの回答内のリンクでutm_source=chatgpt.com(流入元を示す印)と参照元の情報が外れ、GA4などではChatGPT経由の訪問が「Direct(直接)」に分類されるようになりました。

Search Engine Landが紹介したAdobe担当者の分析では、ChatGPT経由が訪問の5%以上を占めていた約500ページで、10月9〜13日を前週と比べると、ChatGPT経由が1日約31,000訪問減り、同じページのDirectが1日約26,000訪問増えていました(Search Engine Land、10月20日)。

修正は10月15日から展開され、同日の朝(米国太平洋時間)にはタグ付きのクリックが前週同時刻の95〜100%に戻りました。ただし、参照元の情報は多くのクリックでまだ戻っていません。

対応

GA4の10月8日〜15日に注釈を入れ、この期間の「ChatGPTの減少」と「Directの増加」を取り違えないようにしてください。ChatGPT経由の流入は、今後も utm_source=chatgpt.com で確認するのが確実です。設定はAI検索の流入はどう計測する?GA4の設定3つで解説しています。

2-2. 代用の計測は、実際の引用の一部しか捉えない

シンガポール国立大学と西安交通大学の研究者が10月11日に公開した論文(arXiv 2610.15382、査読前)は、ChatGPTの画面の通信を記録し、実際に行われた検索・取得されたページ・引用されたページを直接観測しました。GPT-5.5 Instantに80問を20回ずつ、計1,600回聞いています。

測り方 ChatGPTの実際の引用をとらえた割合
Google検索の結果+OpenAIのAPI(URL単位) 26.2%
同上(サイト単位) 48.7%
Google検索の結果だけ(URL単位) 6.4%

さらに、同じ質問を20回聞くと、取得されたURLの44.5%は1回しか出てきませんでした。英語と中国語の質問での結果で、日本語では検証されていません。

API(プログラムからAIを呼び出す仕組み)や検索結果で代用する計測ツールの数字は、「どのURLが引用されたか」ではなく、サイト単位の傾向として読むのが安全です。計測の反復についてはAI引用の計測は何回反復すべき?もご覧ください。

2-3. 「効果があった」と言うには、どれだけ測ればよいか

フェアテック(AI検索対策ツール「SourcePick AIO」を提供)は10月22日、必要な計測の量を実測データから示したホワイトペーパーを公開しました(PR TIMES)。9月1日〜10月2日に、ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexity・Google AI Overviewsの5つで、30ブランド・642問の回答10万2,510件を集め、「90%の確からしさで±5ポイント以内」を目標に計算しています。

目的 必要な計測の目安
月1回、効果を確かめる AI 2つ以上・質問50問以上を週1回(毎日なら20問以上)
週1回、効果を確かめる AI 2つ以上・質問30問以上を毎日(週2回なら100問以上)
AIでの言及シェア全体をつかむ 質問50問以上、できれば100問前後(AIの数や頻度の影響は小さい)
手を打つべき質問を見つける AIが2〜3つなら1問あたり6〜7回、5つなら4回
  • 翌日に同じ質問をすると、社名が出るかどうかは86〜91%が一致
  • ばらつきの半分〜3分の2は、「どの質問か」「どのAIか」で生まれる
  • 同じ日に3回聞いても、得られる情報は1.3〜1.4倍にしか増えない。日・質問・AIを変えるほうが効率的
  • ある日、多くのブランドの言及率が一斉に3〜5ポイント上がった。AI側の変化の可能性があり、自社の施策の成果と取り違えやすい
  • 質問を30問から50問に増やしても誤差は約2割しか減らず、誤差を半分にするには質問を4倍にする必要がある

ツールの提供会社による分析である点は割り引いて読む必要がありますが、「何問・いくつのAI・何回」を数字で示した国内の資料は多くありません。計測を設計するときの目安になります。

2-4. 無料で見られる公式データが増えた

Googleは8月31日、Search Consoleの生成AIレポート(AI機能での表示回数)と、AI機能の除外設定を全世界に展開しました(Search Consoleヘルプ)。設定が「除外」になっていると、AI Overviews・AIモードから引用ごと外れます(Search ConsoleのAI除外設定とは?)。

Microsoftは10月13日、Bing Webmaster Toolsの「AI Performance」にTopics Portfolioをベータ版で追加しました(Search Engine Roundtable)。引用された質問を話題ごとにまとめ、他社は引用されて自社は引用されていない質問(機会クエリ)を示します。数値は範囲で示され、クリック数はまだありません。データが少ないサイトには表示されません。

2-5. AI経由の流入は「量は小さく、成約率は高い」

SEOコンサルタントのMarie Haynes氏は10月21日、100サイト・12か月分・1億4,500万セッション超のGA4データを公開しました(Marie Haynes)。

指標 ChatGPT Google検索(自然検索)
セッション数 Google検索の0.62% 基準
成約率(コンバージョン率) 13.8% 3.02%
全チャネルの成約に占める割合 少ない(AI全体で36件) 96.5%(964件)

ただし成約を計測していたのは100サイトのうち55サイトだけで、著者自身も「小さなデータ」としています。同じ時期の別の分析でも、自然検索の流入はAIアシスタントの39倍(SEO Works)、12サイトではAIでの見え方と指名検索・直接流入の間に安定した関係は見つからなかった(Kevin Indig氏)と報告されています(Search Engine Roundtable、10月22日)。

AI経由の流入の量だけでGEOの投資を判断しないことが大切です。AIでの見え方(表示・言及・引用)と、Google検索の成果は分けて追ってください。追うべき指標はGEO対策の効果測定|追うべき5つのKPIで整理しています。

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自社の質問で、複数のAIの回答を続けて記録する

GEO Hack Suiteは、自社で決めた質問を5〜6つのAIで定期的に計測し、回答の本文と引用元のURLを記録します。「社名が出たか」と「引用されたか」を分けて見られます。1回の計測では各AIに1回ずつ質問する方式で、プランごとの計測の間隔は第9章に書きました。

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無料期間は質問20件・5つのAIまで、機能の制限なし。カードは無料期間の開始時に登録し、期間中に解約すれば料金はかかりません。

第3章 Googleの変化|リンクの見せ方と購買前の検索

3-1. 10月15日:AIの回答でリンクを目立たせる

Googleは10月15日、AIモードとAI Overviewsのリンクの見せ方を変えると発表しました(Google公式ブログ)。

変更 内容 状況
回答本文中のリンク 数を増やし、回答の上のほうに出る機会を増やす 展開(範囲の記載なし)
公式サイト欄 回答の上部に、公式サイトのリンク1〜2件と「なぜ役立つか」を表示 テスト
関連記事のリンク 回答末尾の関連記事にサムネイル画像を付け、押しやすい形に 状況の記載なし
ニュースのカルーセル 最新の記事の横並び表示を、対象の地域・言語に順次拡大 展開
動画のクリエイター名 AIモードの動画結果で、作者名から検索プロフィールへリンク テスト

クリック数がどう変わるかのデータは示されていません。日本語でもケータイWatchが10月25日に報じましたが、日本での提供状況は書かれていません(ケータイWatch)。google.co.jpで実際に確かめるまで、日本で出ているとは断定できません。

3-2. 引用カードに、AIが書いた要約が出始めた

Search Engine Roundtableは10月23日、AI Overviewsの横や下に出る引用カードに、ページの本文ではなくAIが書いた要約が表示される例を報じました(Search Engine Roundtable)。テストか展開かは分からず、すべての検索で出るわけではありません。

自社のリンクの下に出る説明文が、自社の書いた文章とは限らなくなります。主要な質問では、どう要約されているかを定期的に確認してください。

3-3. AI Overviewsは、購買直前の検索にも広がった

Semrushは10月21日、米国のデスクトップ検索で、銀行・EC・ソフトウェアの商用の検索語400個を1年間追った結果を公開しました(Semrush)。AI Overviewsが出る割合は45.75%(2025年9月)から88%(2026年8月)へ上がっています。「レビュー」系は30.14%から約90%へ、「〇〇に最適な〜」系は96.12%に達しました。

日本語では、Iteraが30ジャンル・900の検索語を継続計測し、9月28日時点の平均出現率を92.1%(8月は86.5%)と報告しています。7ジャンルで100%、低いのは美容室(73.3%)と歯科(76.7%)でした(PR TIMES、10月5日)。

調べ方が違うため単純には比べられませんが、比較・料金・評判を調べる場面でAIの回答が先に読まれる流れは日米で共通です。AIモードでクリックが減るかはAIモードでクリックは減る?で解説しています。

3-4. スパムアップデートと、未確認の順位変動

9月のスパムアップデートは9月24日に始まり、10月8日に完了しました(約14日、Google Search Status Dashboard)。その後も10月16日、20〜21日、24日に、順位計測ツールで大きな変動が観測されていますが、Googleは更新を発表していません(Search Engine Roundtable、10月25日)。

10月5日に報じられた欧州のGoogleのイベントについては、参加者のまとめで「大量生成のコンテンツがリンクスパム以上の問題になりつつある」という警告が伝えられています(Search Engine Roundtable。Googleの公式文書ではありません)。AIで量産したページを作らない方針は変わりません(AI記事はペナルティ?)。

3-5. AIの回答に使われたサイトに、Googleが支払う試み

9月17日には、Googleが「AI contribution pilot」として、AIの回答に大きく使われたサイトに報酬を支払う試験をしていると報じられました(9to5Google)。参加は中小規模を中心に少なくとも数十のサイトで、支払額はSearch Consoleの画面に表示されます。計算方法や対象の国は公表されていません。

第4章 ChatGPTの変化|GPT-6と広告の拡大

4-1. GPT-6と「Intelligent UI」

10月7日(有料プラン)と8日(無料・Go)に始まったGPT-6では、Web検索が必要な質問への回答が、GPT-5.6 Instantより平均44%早く始まるとされています。「いつ調べるか」の判断もよくなったと説明されています(OpenAI)。

もうひとつの変化が「Intelligent UI」です。回答がボタン・フォーム・グラフ・簡単なツールの形で出るようになりました。電卓や変換ツールのようなページは、ChatGPTの中のツールと役割が重なる可能性があります。出典の見せ方がどう変わるかは、説明されていません。

4-2. 広告は89か国・広告主10万社超に

OpenAIは10月21日、ChatGPTの広告を26か国に広げ、89か国・広告主10万社超になったと発表しました。広告が出るのは無料プランとGoプランだけです。9月には広告の売上が年換算10億ドルのペースに達したとしています(PYMNTS)。

Business・Enterpriseなど法人向けプランには広告が出ないため、BtoBの担当者に届くのは、引き続き広告ではない通常の回答(オーガニック)の引用です。日本での広告の詳細はChatGPT広告とはをご覧ください。

第5章 日本の企業と生活者|実施41.7%、「わからない」34.0%

9月以降に公表された日本の調査を並べます。

調査 対象 主な数字
CyberAgent GEOラボ(9月4日) 生活者 9,278人 検索に生成AIを使う人 52.3%(検索エンジンは86.9%)
IDEATECH(9月29日) BtoBの選定担当 502人 選定で生成AIを使った 90.6%、営業と話す前に料金を知りたい 56.8%
NTTデータ(9月30日) 生活者 3,948人 公式情報と食い違うAIの回答を見た 37.9%、そのうち購入をやめた 66.6%
プロベル(10月15日) BtoBのマーケ担当 659人 AI検索対策を実施中 41.7%・未実施 53.4%。続けた期間が半年未満なら65.1%、半年以上なら83.2%が効果を実感
GuideRunner(10月23日) 中小企業の経営者・役員 250人 AI検索の影響が「わからない」34.0%、「特に何もしていない」39.6%

生活者もBtoBの購買担当も、AIで調べることが当たり前になりました。一方で企業側は、実施している会社が4割、していない会社が5割です(プロベル)。

プロベルの調査では、対策をやめた理由の上位が「期待した効果が出なかった」(59.4%)と「費用対効果が合わなかった」(56.2%)でした。続けた期間によって効果の実感が変わることとあわせると、始める前に「何を・どう測って・どのくらい待つか」を決めておくことが、続けるかどうかを分けていると考えられます。

中小企業では、影響が「わからない」と答えた経営者の32%が、AIOやLLMOという言葉を知りませんでした(GuideRunner)。

※プロベルはBtoBの比較・マッチングサービスの運営会社、Bridge・Itera・フェアテックはAI検索の対策支援やツールの提供会社です。GuideRunnerの調査は回答数が250人と小さいため、傾向として読んでください。NTTデータの66.6%は「食い違いを見た人」の中の割合で、全体の割合ではありません。

BtoBの購買の詳しい数字はAI検索の利用率52.3%、BtoB購買担当はAIで何を調べる?、AIの回答と公式情報の食い違いは社名で検索するとAIは何と答える?で解説しています。

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第6章 ツール市場|「測る」から「直し方を示す」へ

当社もツールを提供しているため、ここでは公開されている事実の紹介にとどめます。

  • 改善の提案まで踏み込む:PLAN-Bの「SEARCH WRITE」は10月20日、ChatGPT・Gemini・Claude・AI Overviewsでの言及を見える化し、競合が出て自社が出ない質問を分析して、新しく作るページや追加すべき情報を提案する機能を始めました(PR TIMES)。DolphinX AIOも、計測データから改善策を対話で考える「AIインテリジェンス」を備えています(公式サイト)。
  • 同じ質問を何度も聞く:DolphinX AIOは同じ質問を各AIに10回聞く計測を用意しています。2-3で見たように、回数より日・質問・AIを変えるほうが効率的という分析も出ています。
  • 低価格化:10月には、月2,000円前後から1万円台の国産の計測ツールが相次いで登場しました(AIOツールおすすめ9選で比較しています)。
  • 海外:Profoundの料金ページは、ブランド向けには7日間の無料トライアル(質問50件・ChatGPT・Gemini・AI Overviews)と、個別見積のEnterprise(最大9つのAI)だけになりました(Profound)。Ahrefsは自社で決めた質問の追跡を本体の有料プランに含め、既成データ(AIインデックス)は別料金としています(Ahrefs)。

ツールを比べるときは、月額より先に次の6点をそろえてください。

そろえる項目 理由
どのAIを測るか 引用元の傾向はAIで大きく違う(第1章)
何問を測るか 月1回の効果確認なら50問以上が目安(2-3)
どの頻度で測るか 週1回以上が目安。AI側の一斉の変化と見分けるためにも必要(2-3)
1問あたり何回聞くか 同じ日の反復より、日を変えるほうが情報が増える(2-3)
実際の画面か、APIか APIや検索結果での代用は、実際の引用URLの一部しかとらえない(2-2)
改善は提案までか、作成・修正までか 社内に書き手がいるかで、必要な機能が変わる

第7章 いま確認すること

確認すること 理由
GA4の10月8日〜15日に注釈を入れ、ChatGPT経由は utm_source=chatgpt.com で見る この期間のChatGPTの減少は計測の不具合(2-1)
Search Consoleの「生成AI機能」の設定が「含める」になっているか、生成AIレポートを確認 「除外」だとAI Overviews・AIモードから引用ごと外れる(2-4)
Bing Webmaster Toolsの Topics Portfolio を開く 他社だけが引用されている質問が分かる(2-4)
社名・製品名・「製品名 料金」で検索し、AIの回答と公式情報が合っているか 食い違いを見た人の66.6%が購入をやめた(第5章)
料金・仕様・事例・会社情報のページを、質問文に合う見出しと、すぐ下の答えの形に 引用の前提は、AIの検索で取得されること(1-1)
PR TIMES・note・比較サイト・YouTubeなどの情報を、公式の事実とそろえる 引用元の3分の2は公式サイト以外(1-3)
計測は「社名が出たか」と「引用されたか」を分け、質問30〜50問以上・AI 2つ以上で続ける 名前と引用は別物。少ない計測では効果を判断できない(1-4・2-3)
AIで量産したページを作らない 大量生成のコンテンツへの警戒が強まっている(3-4)

第8章 前号から変わらないこと・使わない情報

8-1. 前号から変わらないこと

  • llms.txtや特殊な構造化データは、引用の決め手ではない。今月の論文でも、ページの属性の説明力は2.8%でした。構造化データは、ページの内容を正しく伝えるための土台として整えるものです。
  • 1回の計測では判断できない。同じ質問を20回聞くと、取得されたURLの44.5%は1回しか出てきません(2-2)。
  • 第三者の場が重要。前号の「〜選」の引用の80.9%が第三者、今月のBridgeの調査でも公式サイト以外が67.5%でした。

8-2. 使わない・断定しない情報

  • ChatGPT広告の日本での開始日(報道で日付が分かれているため、「2026年夏から」とします)
  • ChatGPTのUTMの不具合を「OpenAIが認めた」とする記述(公式発表は確認できず、報道と関係者の発言による)
  • 10月15日のGoogleの変更が日本で出ているか(発表は地域を明示していない)
  • 10月16日・20〜21日・24日の順位変動の原因(Googleは発表していない)
  • AIモードの「キャンバス」の日本提供(一部のサイトの報道のみで、公式の発表を確認できない)

第9章 当社の立場

9-1. 当社は、第6章のツールと競合しています

当社はAI検索の計測ツール「GEO Hack Suite」を提供しています。第6章で紹介した各社とは競合関係にあり、本レポートの数字はすべて各社・研究者の公開情報から引いています。

9-2. 当社ツールの計測方式と、2-3の目安との関係

GEO Hack Suiteは、1回の計測で各AIに1回ずつ質問し、回答本文と引用元URLを記録する方式です。同じ質問を繰り返して平均する方式ではありません。当社の検証では、同じ質問を5回聞くと、自社サイトの引用の有無は平均4回が同じ結果でした。

2-3の「月1回の効果確認なら週1回」という目安に照らすと、ライトプランの自動計測は最短14日ごと(手動更新は月3回)で、この目安には届きません。スタンダード以上は最短7日ごとです。また、当社のツールもAPI経由で回答を集めるため、2-2のとおり、URL単位の結果は傾向として読んでください。

よくある質問

2026年10月のGEOで、いちばん大きな変化は何ですか

AIの引用を左右する要因がデータで示されたことです。15万件超の回答を分析した論文では、引用のばらつきのうち「AIの検索で取得されるか」で説明できる部分が32%、ページの属性で説明できる部分は2.8%でした。あわせて、ChatGPTの流入の計測不具合や、代用の計測の限界が明らかになり、「どう測るか」を見直す月になりました。

10月にChatGPTからの流入が減ったのはなぜですか

多くは計測の不具合です。10月8日ごろから、ChatGPTの回答内のリンクで utm_source=chatgpt.com と参照元が外れ、GA4などで「Direct(直接)」に分類されていました。修正は10月15日から展開されています。GA4の10月8日〜15日に注釈を入れ、ChatGPT経由の流入は utm_source=chatgpt.com で確認してください。

AIに引用されるには、何から始めればよいですか

まず、料金・仕様・事例・会社情報など、AIが根拠に使いやすいページを、実際の質問文に合う見出しと、すぐ下の答えの形で整えます。次に、PR TIMES・note・比較サイトなど第三者の場の情報を公式とそろえます。日本の調査では、AIの引用元の3分の2が公式サイト以外でした。

AI検索の計測は、何問・何回やればよいですか

フェアテックの分析(10万件超の回答)では、月1回の効果確認なら「AI 2つ以上・質問50問以上を週1回」が目安とされています。同じ日に何度も聞くより、日・質問・AIを変えるほうが情報が増えます。「社名が出るか」と「引用されるか」は分けて記録してください。

GoogleのAIの表示の変更は、日本でも出ていますか

10月15日に発表されたリンク表示の変更は、地域や言語が明示されていません。公式サイト欄やクリエイター名のリンクはテスト段階です。日本語の検索で出ているかは、google.co.jpで実際に確かめるまで断定できません。

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まとめ

章 要点
1 引用を左右するのは「AIの検索に拾われるか」(32%)で、ページの属性は2.8%。自社サイトが根拠に使われる会社は社名が出る割合が約7倍(相関)
2 ChatGPTの流入減は計測の不具合。代用の計測は実際の引用URLの26.2%。月1回の効果確認ならAI 2つ以上・50問以上を週1回
3 Googleは回答のリンクを目立たせる変更を発表(日本は未確認)。米国の商用の検索語でAI Overviewsは88%、日本語では92.1%
4 GPT-6で回答の形が変わり、ChatGPT広告は89か国に。法人向けプランには広告なし
5 日本の企業の実施は41.7%。半年以上続けた会社の83.2%が効果を実感、中小企業の34.0%は影響が「わからない」
6 ツールは計測から改善の提案へ。比べるときは「AI・問数・頻度・回数・画面かAPIか・改善の範囲」をそろえる

出典一覧

※本レポートは2026年10月27日時点の公開情報にもとづいています。査読前の論文や、ツール提供会社による調査を含みます。各社の機能・料金・提供地域は変わることがあるため、導入を検討する際は公式の最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人
齊藤一樹
齊藤一樹 代表取締役/Webマーケター

株式会社仁頼 代表取締役。横浜市在住。 2018年からデジタルマーケティング業界に携わり、Google広告・SEO・コンテンツマーケティングを中心に8年以上の実務経験を持つ。これまでに制作した記事は9,000本以上、70名を超える専門ライターとのチーム体制で、幅広い業界のWebマーケティングを支援してきた。 2022年9月に株式会社仁頼を設立。「受けた御恩を忘れず、信頼を得られるよう迅速かつ最適な対応をする」という信念のもと、SEO・広告運用・サイト制作などのマーケティング支援を行っている。 近年は、ChatGPTやPerplexityなどのAI検索でサイトが引用される「GEO(生成エンジン最適化)」の分野にいち早く注力。自社サービス「GEO Hack」を通じて、AI時代の新しい集客手法を企業に提供している。 「難しいことをわかりやすく、小さな会社にも大きな成果を」をモットーに、日々クライアントと伴走中。

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