結論
「ChatGPT版サーチコンソール」とは、ChatGPTの回答に自社が何回表示され、自社サイトが何回クリックされたかを、企業自身が確認できる機能を指す呼び方です。2026年11月6日、OpenAIがこの機能を含む「Claim your business in ChatGPT」を準備していると報じられました。報道によると、見られるのは日ごとの表示回数とクリック数で、どんな質問で表示されたか、競合と比べてどうかは見られません。使えるのは所有を確認した企業だけで、商品情報の登録や、企業ごとのAIの窓口(ビジネスエージェント)も同じ画面に並んでいます。OpenAIはまだ発表しておらず、日本での提供時期や料金も未定です。いまできる準備は、公式情報を1か所にそろえることと、ChatGPT経由の流入と質問ごとの答えを今のうちから記録しておくことです。
「ChatGPTで、自社はどれくらい紹介されているのか」。GEO(AIの回答に自社を正しく取り上げてもらうための対策)に取り組む会社が、いちばん知りたいのに、いちばん分からなかった数字です。GoogleにはSearch Console、BingにはBing Webmaster Toolsという公式の管理ツールがありますが、ChatGPTには、これまで企業向けの公式の数字がありませんでした。
その状況が変わるかもしれません。11月6日(米国時間)、OpenAIが企業向けの管理・分析の機能を準備していることが、LinkedInへの投稿をきっかけに報じられました。SEOの専門家のLily Ray氏もXで取り上げ、「ChatGPT版のSearch Consoleの最初の形か」と注目しています。
この記事では、報道で分かっていることとまだ分からないことを分けたうえで、GoogleとBingの公式ツールとの違い、GEOの実務への影響、いまからできる準備を整理します。
何が見つかったのか(2026年11月6日の報道)
見つかったのは、ChatGPTの画面に出る案内の表示です。見出しは「Claim your business in ChatGPT(ChatGPTで自社のビジネスを登録する)」。その下に「ビジネスエージェントと、自社の見え方を管理するための機能を使えるようにする」という説明と、3つの機能が並んでいます。
機能1|計測
自社の見え方を確認する
See how your business shows up
ChatGPTの会話で、自社が何回取り上げられたかを追える
機能2|情報の登録
提供しているものを見せる
Show customers what you offer
最新の商品を追加し、会社の情報を最新に保てる
機能3|AIの窓口
客の判断を助ける
Help customers make decisions
企業が管理する情報をもとに、自社の「ビジネスエージェント」が客の質問に答える
画面に表示されていた英語の案内をもとに、当社で日本語にして図にしました。
報道のもとになったのは、Juozas Kaziukėnas氏のLinkedInへの投稿です。Search Engine Roundtableなどの米国の検索専門メディアが、この投稿をもとに報じました。報道をまとめると、計測の機能は次のとおりです。
| 項目 | 報道されている内容 |
|---|---|
| 見られる数字 | 表示回数(ChatGPTの回答に自社が出た回数)とクリック数(自社サイトへのリンクが押された回数) |
| 集計の単位 | 日ごと。グラフで表示される |
| 見られないもの | どんな質問で表示されたか、利用者の情報、競合との比較、回答の中での順位 |
| 使える企業 | 所有を確認した企業だけ。確認の例として、Shopifyのストアとの連携が挙げられている |
| 位置づけ | 「Business Hub」という、より大きな企業向けの機能の一部 |
| 開発の状況 | 8月ごろから開発の形跡があり、11月6日には公開が近いことをうかがわせる案内が表示された(投稿者の観察) |
注意したいのは、OpenAI自身はまだ何も発表していないことです。上の内容は、画面に出た案内と、投稿者が見た範囲の情報です。正式に公開されるときには、名前や中身が変わる可能性があります。
確定していること・まだ分からないこと
11月7日時点で、日本の企業が判断に使える情報を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 11月7日時点の状況 |
|---|---|
| OpenAIの公式発表 | なし。OpenAIのコメントも報じられていない |
| 日本で使えるか | 未発表 |
| 料金 | 未発表 |
| 提供開始の時期 | 未発表。投稿者は「公開が近い」とみている |
| 所有の確認方法 | Shopifyとの連携が例として報じられている。それ以外の方法(ドメインの確認など)は不明 |
| ChatGPTの広告との関係 | 未発表。Search Engine Roundtableは、広告ではなく通常の回答を対象にしたものとみている |
| ビジネスエージェントの中身 | 画面の説明文のみ。どこに表示され、何を答えるかは不明 |
つまり、いま申し込めるものはなく、慌てて何かを契約する必要もありません。一方で、公開されたときにすぐ使えるよう、準備できることはあります(後半で5つ紹介します)。
GoogleとBingの公式ツールとの違い
AIの回答での自社の表示を、AIを提供する会社自身が数字で見せる仕組みは、GoogleとMicrosoft(Bing)がすでに始めています。ChatGPTの新機能を、この2つと並べると次のようになります。
| 項目 | Google Search Console (生成AI機能のレポート) |
Bing Webmaster Tools (AI Performance) |
ChatGPT (準備中と報道) |
|---|---|---|---|
| 対象 | AI Overviews・AIモード | Microsoft CopilotなどのAI | ChatGPTの回答 |
| 見られる数字 | 表示回数・ページ・国・デバイス・日付 | 引用の回数、引用されたページ、AIが調べるのに使った語句 | 表示回数・クリック数(日ごと) |
| クリック | 見られない | 見られない | 見られる |
| 質問・語句 | 見られない | AIが調べるのに使った語句が見られる | 見られない |
| 競合との差 | 見られない | 「Topics Portfolio」(ベータ)で、他サイトが引用され自社が引用されていない質問が見られる | 見られない |
| 提供の状況 | 2026年8月31日に全世界で提供 | 2026年2月に公開プレビュー。10月13日にTopics Portfolioを追加 | 未発表 |
| 費用 | 無料 | 無料 | 未発表 |
ChatGPTの新機能で目を引くのは、クリック数が見られる点です。GoogleのSearch Consoleの生成AIのレポートは、2026年11月時点で表示回数までしか分かりません(Search Console生成AIレポートとは)。一方で、どんな質問で表示されたかが見られないのは、AIが調べるのに使った語句まで見せるBingより情報が少ないといえます。
電話で相談できます
読みながら「うちの場合は?」と思ったら、そのまま電話で聞いてください
たとえば、こんなことを聞いていただけます。
- ChatGPTやGeminiで自社名を聞いても出てこない。何が原因?
- SEOは外注しているが、AI検索の対策は別に頼む必要がある?
- 社内でできることと、外に頼むべきことの線引きは?
受付:平日10:00〜18:00|担当者が直接お答えします
「記事を見た」とお伝えいただくと、お話がスムーズです。
受付時間外の方・文章で相談したい方はこちら
✓ 相談・見積もりは無料 ✓ 営業電話やしつこい勧誘はしません ✓ 情報収集の段階でも大丈夫です
GEOの実務で何が変わるか(当社の見方)
ここからは、公開されている情報をもとにした当社の見方です。正式な発表で内容が変われば、見方も変わります。
1. ChatGPT本体の数字が、初めて手に入る
これまで、ChatGPTでの自社の見え方は、外部のツールがAPI(プログラムからAIに質問する仕組み)などで質問を投げ、返ってきた答えを集めて推計するしかありませんでした。ところが、Google検索やOpenAIのAPIで代わりに集めた答えは、実際のChatGPTが引用したURLの約4分の1しかとらえていなかったという研究があります(Jiangほか、2026年10月、査読前)。ChatGPT自身が数える表示回数が見られるなら、外部の推計とのずれを確かめる基準になります。
2. GA4では見えにくかったクリックが、数字になる
ChatGPTから自社サイトへの訪問は、GA4(Googleアナリティクス)ではうまく数えられないことがあります。10月8日〜15日には、ChatGPTの回答のリンクから参照元の情報が外れ、ChatGPT経由の訪問が「直接の訪問」に紛れて見える不具合も起きました(AI検索の流入をGA4で測る方法)。ChatGPT側でクリック数が見られれば、GA4の数字と照らし合わせて、取りこぼしの大きさを確かめられます。
3. 「なぜ増えたか・減ったか」は分からない
報道どおりなら、新機能ではどんな質問で表示されたかも、競合とどちらが多いかも分かりません。表示回数が減ったときに、どの質問で出なくなったのか、代わりにどの会社が出ているのかは、別の方法で調べる必要があります。投稿者のKaziukėnas氏も、外部の計測ツールと組み合わせることで、GEOの施策が効いたかを確かめる材料になると述べています。
4. 企業が自分で情報を出す時代になる
「商品を追加し、会社の情報を最新に保つ」「企業が管理する情報をもとにビジネスエージェントが答える」という機能は、AIに企業が公式の情報を直接渡す仕組みです。Googleのビジネスプロフィール(地図や検索に出る店舗の情報)に近い考え方ともいえます。AIの答えが公式情報と食い違うと実害が出るため(食い違いを見た人の66.6%が購入をやめたという調査があります。社名で検索するとAIは何と答える?)、渡す情報そのものを正確に整えておくことが、これまで以上に大切になります。
PR|当社のツール
「どの質問で、どう答えられたか」を、6つのAIで記録する
GEO Hack Suiteは、自社で決めた質問を、ChatGPT・Perplexity・Gemini・AI Overview・Bing AI・Claudeの6つのAI(ライトプランは5つ)で定期的に計測し、回答の本文と引用元のURL、社名が出たかどうかを記録します。ChatGPTの公式の数字では見られない予定の「質問ごとの答え」と「競合の出方」を追えます。標準では1回の計測で各AIに1回ずつ質問する方式で、同じ質問を3回聞く反復検索オプション(有料)もあります。
無料期間は質問20件まで、機能の制限なし。カードは無料期間の開始時に登録し、期間中に解約すれば料金はかかりません。
いまからできる準備5つ
公開の時期は分かりませんが、次の5つは、新機能があってもなくても役に立つ準備です。
1. 会社と商品の公式情報を、1か所にそろえる
会社概要、商品・サービスの一覧、料金、対応地域を、更新日つきで1か所のページにまとめます。新機能で「会社の情報を最新に保つ」欄に入れるときの元にもなります。古い会社紹介ページや、内容の違う複製ページが残っていると、AIが古い情報を拾います。当社も11月5日に、AIに引用されていた英語版の複製ページを日本語のページへ、古い会社紹介のURLを会社概要へ転送し、会社概要に料金の一覧を載せました。
2. よく聞かれる質問と答えを、文書にしておく
ビジネスエージェントは「企業が管理する情報」をもとに答える、と説明されています。問い合わせでよく聞かれる質問、料金の考え方、申し込みの流れ、解約や返品の条件などを、そのまま渡せる文章にしておくと、公開されたときにすぐ使えます。自社サイトのよくある質問のページを充実させることにもなります。
3. ChatGPTからの流入を、今のうちに記録しておく
新機能が使えるようになったとき、「前と比べてどうか」を判断するには、それ以前の数字が必要です。GA4で、参照元が chatgpt.com の訪問と、その後の問い合わせを月ごとに記録しておきましょう。10月8日〜15日のように計測の不具合があった期間には、メモを残しておくと後で迷いません。
4. 質問ごとの答えを記録し続ける
新機能で見られるのは「何回出たか」までの予定です。「どの質問で、どの会社と並んで、どう紹介されたか」は、自社で決めた質問をAIに聞いて記録しないと分かりません。AIの答えは同じ質問でも毎回変わるため、何問を何回聞くかを決めて、続けて記録することが大切です(計測の設計・反復の回数)。
5. 所有確認に備え、「登録代行」には注意する
報道では、Shopifyのストアとの連携が所有確認の例として挙がっています。自社のドメインやECサイトの管理画面、公式のメールアドレスを社内の誰が管理しているかを確かめておくと、公開されたときに手続きが止まりません。また、公式の発表前に「ChatGPTに御社を登録します」とうたう有料のサービスには注意してください。11月7日時点で、OpenAIはこの機能の申し込みの窓口を発表していません。
当社の立場
当社はAIの回答を計測するツール「GEO Hack Suite」を提供しています。OpenAIの新機能が公開されれば、当社のツールと役割が重なる部分もあります。この記事のOpenAIの新機能に関する情報は、すべて出典に挙げた公開情報によります。「当社の見方」と書いた部分は、公開情報をもとにした推測です。
GEO Hack Suiteの最近のアップデート(2026年10月)
AIの回答の記録の観点から、GEO Hack Suiteの最近の変更点を紹介します。
- 同じ質問を3回聞く「反復検索オプション」(2026年10月30日):1回の計測で同じ質問を3回聞き、1回でも引用されれば「引用あり」として回数を表示します。1回の結果の揺れに惑わされにくくなる、任意の有料オプションです(重点質問10問ごとに月3,500円(税込3,850円)から)。
- 「直近4回中◯回」の表示と通知の見直し(2026年10月21日):各AIの欄に、直近4回のうち引用された回数を「3/4」のように表示します。
- AIが検索した語句の表示(2026年10月14日):回答を作る途中でAIが実際に検索した語句を、質問の詳細で確認できます。対象はChatGPT・Gemini・Claude・Bing AIです。
アップデートの一覧はお知らせでご覧いただけます。
よくある質問
日本でも使えますか?
2026年11月7日時点で、OpenAIは提供する国や地域を発表していません。そもそも機能自体が未発表です。公式の発表があれば、この記事に追記します。
料金はかかりますか?
未発表です。GoogleのSearch ConsoleやBing Webmaster Toolsは無料ですが、ChatGPTの新機能が同じように無料になるかは分かりません。
いつから使えますか?
公式の日程はありません。最初に報告した投稿者は、8月ごろから開発の形跡があり、11月6日に表示された案内から「公開が近い」とみています。
ChatGPTの広告とは関係がありますか?
関係は発表されていません。Search Engine Roundtableは、広告ではなく通常の回答での表示を対象にした機能とみています。ChatGPTの広告は無料プランとGoプランの利用者に表示される仕組みで、別のものです(ChatGPT広告とは)。
この機能があれば、GEOの計測ツールは要らなくなりますか?
報道どおりなら、役割が違います。OpenAIの新機能は「ChatGPTで何回出たか・何回クリックされたか」を、外部のツールは「どの質問で、どの会社と並んで、どう答えられたか」を見るものです。ChatGPT以外のAI(Gemini・Perplexity・Claudeなど)も見るなら、外部のツールが必要です。
ECサイトではない会社や、BtoBの会社も使えますか?
分かりません。所有確認の例としてShopifyのストアとの連携が報じられているため、まずはECの事業者が対象になる可能性があります。ほかの確認方法が用意されるかは、正式な発表を待つ必要があります。
まとめ
- OpenAIが、ChatGPTの回答での表示回数とクリック数を企業が確認できる機能を準備していると、2026年11月6日に報じられました。商品情報の登録と、企業ごとのAIの窓口(ビジネスエージェント)も同じ画面に並んでいます。
- OpenAIは未発表で、日本での提供・料金・時期は分かっていません。報道どおりなら、質問の内容や競合との比較は見られません。
- いまできるのは、公式情報を1か所にそろえること、よく聞かれる質問の答えを文書にすること、ChatGPT経由の流入と質問ごとの答えを今のうちから記録しておくことです。
出典
- Search Engine Roundtable「OpenAI Creating ChatGPT Tools For Business For Analytics & Citations」(2026年11月6日)
https://www.seroundtable.com/chatgpt-tools-for-business-42476.html - RuntimeWire「OpenAI is building a ChatGPT analytics tool for verified businesses」(2026年11月6日)
https://runtimewire.com/article/openai-chatgpt-business-analytics-tool-verified-businesses - Search Engine Roundtable「Topics Portfolio In Bing Webmaster Tools AI Reports」(2026年10月13日)
https://www.seroundtable.com/topics-portfolio-bing-webmaster-tools-42288.html - Search Influence「Inside Bing’s New AI Performance Report」
https://www.searchinfluence.com/blog/bing-ai-performance-report-copilot-citations/ - Jiang ほか「Understanding ChatGPT Citations: Evidence from Production Web Search Across Model Generations」(arXiv、査読前)(2026年10月11日)
https://arxiv.org/abs/2610.15382
※本記事は2026年11月7日時点の公開情報にもとづいています。OpenAIは本機能を正式に発表しておらず、公開時には名前や内容が変わる可能性があります。
あわせて読みたい
GEO対策のご相談
ChatGPTで自社がどう答えられているか
一緒に確かめませんか
株式会社仁頼は、GEO(AI検索対策)とSEO、コンテンツ制作を支援しています。御社の質問5つを6つのAIで確認する無料GEO診断から、公式情報の整え方、計測の設計までご相談いただけます。
1社1回・会議不要。レポートはメールでお送りします。