結論
2026年10月29日時点で、Gemini 4 CarbonはGoogle検索では使われていません。検索で変わったのは、10月13日から有料のGoogle AI Pro・Ultraの契約者が、AIモードでGemini 4 Argonを選べるようになったことです。無料のAIモードの標準のモデルと、AI Overviewsについて、Googleは変更を発表していません。つまり、同じ質問でも、使う人のプランと選んだモデルで答えが変わりうる状態です。Carbonは知識テストの正答率が上がった一方、分からないことを誤って答える割合も増えました。GEO担当者は、モデルを分けて答えを記録し、社名・料金・仕様を公式ページで正確に示すことから始めてください。
Googleは10月28日(米国時間)、最新のAIモデル「Gemini 4 Carbon」を発表しました。発表の全体像はGemini 4 Carbonの概要の記事、性能の比較は比較の記事にまとめています。
「新しいモデルが出ると、AI検索での自社の扱いはどう変わるのか」。GEO(AIの回答に自社を正しく取り上げてもらうための対策)の担当者から、よく聞かれる質問です。この記事では、いま実際に変わったこととまだ変わっていないことを分け、確認すべきことを5つに整理します。
いま、Google検索で何が変わったのか
| 場所 | 使われるモデル(10月29日時点) |
|---|---|
| AIモード(無料) | 標準のモデル。Gemini 4への切り替えは発表されていない |
| AIモード(Google AI Pro・Ultra) | モデルの選択でGemini 4 Argonを選べる(10月13日から世界で順次) |
| AI Overviews(検索結果の上のAIの要約) | 変更の発表なし |
| Geminiアプリ(Google AI Pro・Ultra) | Gemini 4 Argon |
| Gemini 4 Carbon | 検索・Geminiアプリとも未提供 |
Google検索のプロダクト担当の副社長Robby Stein氏は、ArgonによってAIモードで込み入った、何段階にもわたる質問への対応が大きく良くなり、会話の中で指示を理解して従う力も上がったと説明しています(Search Engine Journal)。Argonを選んだAIモードの回答にリンクが表示されていたという報告もあります(Search Engine Roundtable)。
AIモードで選べるモデルには、2025年11月にGemini 3 Proが加わったあと、2026年8月14日にGemini 3.7 Flash、9月2日に3.8 Flash、10月13日にArgonと、2か月で3つが加わりました(Search Engine Journal)。答えの土台になるモデルは、これからも短い間隔で入れ替わると考えておくべきです。
なお、Googleの個人向けプランの説明では、Argonの提供は「一部の国」とされています(Google One)。日本のAIモードでArgonを選べるかは、公式の資料で国の一覧を確認できませんでした。
Carbonが検索に来たら、何が変わりうるか
Googleは、Carbonをいつ検索に入れるかを発表していません。ここでは、公表された評価から、GEOに関係しそうな点を整理します。右の列は当社の見方です。
| Carbonの特徴(出典) | GEOへの意味(当社の見方) |
|---|---|
| 知識テストの正答率58%(Argonは48%)。分からないことを誤って答える割合は11%(Argonは4%)(Artificial Analysis) | より多くの質問に答えようとする。自社の情報がネット上に少ないと、推測で誤った答えになる余地が増える |
| 25.6万〜100万トークンの長い文章の評価で96.2%(Googleの測定) | 長いページや複数の資料をまとめて読む力が上がる。ページの長さより、事実がはっきり書かれているかが効いてくる |
| 何日もかかる長い作業や、何段階にもわたる作業に強い(Google) | 比較・検討の追加の質問にまで答える。料金・条件・違いを書いたページが使われやすくなる |
正答率とハルシネーション率の定義は比較の記事で説明しています。いずれも検索での挙動を直接測ったものではない点に注意してください。
電話で相談できます
読みながら「うちの場合は?」と思ったら、そのまま電話で聞いてください
たとえば、こんなことを聞いていただけます。
- ChatGPTやGeminiで自社名を聞いても出てこない。何が原因?
- SEOは外注しているが、AI検索の対策は別に頼む必要がある?
- 社内でできることと、外に頼むべきことの線引きは?
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GEO担当者が確認する5つのこと
1. AIモードの答えを、モデルを分けて記録する
無料のAIモードと、Pro・UltraでArgonを選んだAIモードでは、答えが変わる可能性があります。記録するときは、日付・プラン・モデル・質問・答え・引用元のURLをそろえて残してください。モデルを記録していないと、答えが変わったときに「対策の効果」なのか「モデルの入れ替え」なのかを区別できません。
2. 社名・料金・仕様を、公式ページで正確に示す
AIが自社について誤った答えを出すと、実害につながります。NTTデータの調査では、AIの答えと公式情報の食い違いを見た人のうち66.6%が購入をやめていました(社名で検索するとAIは何と答える?)。会社概要・料金・仕様・対応地域を、更新日つきで1か所にまとめたページを用意し、古い情報が残っていないかを確かめてください。
3. 追加の質問まで試す
Argonは、何段階にもわたる質問に強くなったとされています。「○○の料金は?」だけでなく、「他社との違いは?」「中小企業に向いている?」「どこで申し込める?」と、買う人がたどる順番で質問を続けて、どこで自社が出なくなるかを見てください。
4. 表示とクリックを分けて測る
AIモードは、外部サイトへのクリックを減らします。米国のランダム化実験では、AIモードを使わせると外部サイトへのクリックが18.8ポイント減りました(AIモードでクリックは減る?)。Search Consoleの生成AIのレポートで、AI Overviews・AIモードでの表示回数を見て、クリックや問い合わせとは分けて追ってください(見方の解説)。
5. 計測ツールが、どのAI・どのモデルを測っているか確かめる
AIの回答を記録するツールの多くは、APIや画面の取得で答えを集めます。ツールが測っているAIとモデルが、利用者が実際に見る画面と同じとは限りません。とくにAIモードは、対応しているツールと、していないツールがあります。1回の計測では答えがぶれるため、何問を何回測るかも決めておきましょう(計測の設計・反復の回数)。
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自社の質問で、複数のAIの答えを続けて記録する
GEO Hack Suiteは、自社で決めた質問を、ChatGPT・Perplexity・Gemini・AI Overview・Bing AI・Claudeの6つのAI(ライトプランは5つ)で定期的に計測し、回答の本文と引用元のURLを記録します。1回の計測では各AIに1回ずつ質問する方式です。Google検索のAIモードには、10月29日時点で対応していません。
無料期間は質問20件まで、機能の制限なし。カードは無料期間の開始時に登録し、期間中に解約すれば料金はかかりません。
当社の立場
当社はAI検索の計測ツール「GEO Hack Suite」を提供しており、ほかのGEOツールとは競合関係にあります。この記事のGoogleとAIモデルに関する情報は、すべて出典に挙げた公開情報によります。
よくある質問
Gemini 4 CarbonはAIモードで使われていますか?
2026年10月29日時点では使われていません。Carbonの提供は審査を通ったサイバー防御の専門家に限られ、Google検索に入れる時期も発表されていません。AIモードで選べる最新のモデルは、有料プランのGemini 4 Argonです。
AI Overviewsのモデルも変わりましたか?
Googleは、Gemini 4をAI Overviewsに使うとは発表していません。10月13日の発表は、有料プランのAIモードでArgonを選べるようにするものでした。無料のAIモードの標準のモデルも変わっていません。
日本のAIモードでもArgonを選べますか?
Googleは「世界で順次提供」としていますが、Gemini 4 ArgonをAIモードで使える国の一覧は、公式の資料で確認できませんでした(10月29日時点)。Google AI ProかUltraのアカウントで、AIモードのモデルの選択にArgonが出るかを確かめてください。
モデルが変わるたびに、GEOの対策を変える必要がありますか?
ありません。AIの検索に拾われること、自社の公式ページに正確な事実が書かれていることという基本は同じです。当社の10月のレポートでも、引用を左右する要因は「AIの検索に拾われるか」が大きいという研究を紹介しました。モデルが変わったら、答えの変化を記録して確認する、という運用で十分です。
無料のAIモードしか使わない人への影響はありますか?
10月29日時点で、無料のAIモードの標準のモデルは変わっていません。ただし、有料プランの利用者や、今後Gemini 4が標準になった場合には答えが変わる可能性があります。無料と有料の両方の答えを記録しておくと、変化に気づきやすくなります。
出典
- Search Engine Journal「Google Adds Gemini 4 Argon To AI Mode For Pro & Ultra Subscribers」(2026年10月13日)
https://www.searchenginejournal.com/google-gemini-4-argon-ai-mode/592806/ - Search Engine Roundtable「Google Search’s AI Mode Gains Gemini 4 Argon」(2026年10月13日)
https://www.seroundtable.com/google-ai-mode-gemini-4-argon-42289.html - Google One「Google AI plans」
https://one.google.com/intl/en_us/about/google-ai-plans/ - Google「Gemini 4 Carbon: our next frontier model」(2026年10月28日)
https://blog.google/innovation-and-ai/models-and-research/gemini-models/introducing-gemini-4-carbon/ - Google DeepMind「Gemini」(比較表)
https://deepmind.google/models/gemini/ - Artificial Analysis「Gemini 4 Carbon is the new #1 on the Artificial Analysis Intelligence Index v5」(2026年10月28日)
https://artificialanalysis.ai/articles/gemini-4-carbon-new-number-1 - Artificial Analysis「AA-Omniscience」(評価方法)
https://artificialanalysis.ai/ja/articles/aa-omniscience-knowledge-hallucination-benchmark
※本記事は2026年10月29日時点の公開情報にもとづいています。Googleの検索のAI機能は予告なく変わることがあります。「当社の見方」と書いた部分は、公開情報をもとにした推測です。
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